レジスタントスターチをメニューに取り入れておいしく健康ダイエット

でんぷん(糖質)は体を動かす即効性のエネルギーですが、血糖値を上げたり脂肪に変わりやすかったりという問題があります。そこで、近年注目されているのが、米や小麦などでんぷんの多い食材を、調理法を工夫して消化に時間がかかる“レジスタントスターチ”に変える方法。この方法を知ることで、太りにくく、腸の健康を守る食べ方を実践できるのです。

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レジスタントスターチをメニューに取り入れておいしく健康ダイエット

レジスタントスターチをメニューに取り入れておいしく健康ダイエット

でんぷん(糖質)は体を動かす即効性のエネルギーですが、血糖値を上げたり脂肪に変わりやすかったりという問題があります。そこで、近年注目されているのが、米や小麦などでんぷんの多い食材を、調理法を工夫して消化に時間がかかる“レジスタントスターチ”に変える方法。この方法を知ることで、太りにくく、腸の健康を守る食べ方を実践できるのです。
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レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)の特長

ごはんやパン、パスタといった主に炭水化物を材料とした食品には、糖質の一種であるでんぷんが含まれています。でんぷんは、通常であれば消化されやすく、エネルギーに変わりやすくなっています。したがって、体を動かすエネルギーとして使われなければ、でんぷんは脂肪として体に残りやすくなってしまいます。また、でんぷんは糖質の中でも消化されやすいため、グルコース(ブドウ糖)に変わって血液に入り、血糖値を上昇させやすいのです。

しかし、すべてのでんぷんがこのような性質をもつわけではありません。ここで注目したいのが、レジスタントスターチ(RS: resistant starch、難消化性でんぷん)!レジスタントスターチとは、食物繊維のような性質を持ち、腸で善玉菌を助けて腸内フローラを整える効果があるでんぷんの一種です。レジスタントスターチはでんぷんでありながら、消化されにくいため、グルコースとなってエネルギーに変わるまで時間がかかります。そのため、血糖値が上がりにくく、食事で取ったエネルギーを効率よく長く利用できるので、太りにくいといわれています。また、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きをよくすることから、糖尿病を防ぐ効果も期待されているのです。

こうしたよい働きがあるレジスタントスターチは、実はかんたんに食事に取り入れることができます。コツは、調理したでんぷん食品を常温で食べること。つまり、ごはんを冷ましたおにぎり、冷製パスタなどで取ることができるのです。

レジスタントスターチ食、ダイエットのデメリット(注意点)

レジスタントスターチは、でんぷんを含む食品を加熱調理して、冷ますというプロセスを経ることで作られます。したがって、私たちがよく食べている食品に自然に含まれていることも少なくありません。ですから、おにぎりを食べることで日本人は長い間、レジスタントスターチの安全性を自然に確かめてきたといえます。日本人は現在、平均して1日あたり7g程度のレジスタントスターチを食べているとの試算があり、これはオーストラリアの1日5g、ヨーロッパの1日3.5~6gよりも多いといえます。

現在では、レジスタントスターチの機能に注目して、小麦やトウモロコシから作られたレジスタントスターチをパンやシリアル、パスタなどの食品に加えた製品も多くあります。1日あたりのレジスタントスターチ摂取量の目安は10g程度ですが、パスタに加えたレジスタントスターチを1日に30gの摂取を9日間続けるという試験を行っても、下痢やお腹にガスが溜まって張った感じ、腹痛などのトラブルを訴えた人はいなかったそうです。レジスタントスターチを意識して多く取る食生活による、直接の健康被害は特にないと考えてよさそうですね。

ただし、機能的で安全だからといって、安心して食べ過ぎるのはNG。レジスタントスターチは、「痩せさせてくれる食品」ではありません。おにぎりが好きな人はよく「茶碗によそったごはんはそれほど食べられないけれど、おにぎりだといくつも食べられる」なんていうことがあります。量が2倍になればカロリーは2倍。太りやすいでんぷんを、太りにくいものに置き換える方法としてはよいのですが、普段の量以上に食べていいというわけではないのです。

また、「冷ご飯ダイエット」といった手法もありますが、ダイエットのためとはいっても特に好きではないぼそぼそ食感の冷たいごはんをわざわざ作って食べるのはどうでしょうか?食事が苦痛になるような食べ方は、長い間続けるとストレスになります。おにぎりに温かい味噌汁を添えるといった、自然に適量で満足できる食べ方を心がけましょう。
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レジスタントスターチが摂取できる食品・食材

レジスタントスターチは、いつも食べている炭水化物の多い食品を加熱調理して、その後に冷ますことで生成することができます。冷まし方は、常温(室温)で大丈夫。ですから、ごはんを自然に冷ましたおにぎりは日本で取りやすいレジスタントスターチの代表です。ただし、夏場や暖かい部屋に長時間ごはんを置いておくと、食中毒の原因になることがあります。夏場は冷蔵庫で冷やして保存する、おにぎりは直接手でにぎらずにラップフィルムを利用する、早めに食べるなど注意しましょう。

精米していないお米(玄米)や全粒粉など、精製していない穀物の殻は、でんぷんに消化酵素を届きにくくするため、レジスタントスターチが比較的多く含まれる食材といえます。小麦粉から作られた麺類を冷やしたときにも増えるので、冷製パスタやきりっと冷やしたそうめん、うどんなどは食べておいしいレジスタントスターチですね。調理プロセスによりレジスタントスターチの量は変化するため測定が難しいのですが、冷やしたパスタやごはんの場合、重量の1~2.5%程度がレジスタントスターチになるとされています。

豆類にはレジスタントスターチが多く、“レンズマメ”とも呼ばれるひら豆やえんどう豆がその代表です。ジャガイモやかぼちゃなども、ゆでる、蒸すなどの加熱調理後に冷ますことで、レジスタントスターチの量を増やすことができます。圧力鍋で調理して冷ましたジャガイモはレジスタントスターチの量が多くなり、100gあたり最大15gのレジスタントスターチを含むことがあります。
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ダイエットに効果的!おいしい・健康メニュー

家庭科で習った「でんぷんの糊化、老化」を覚えているでしょうか?これがレジスタントスターチを作る方法のひとつ。老化したごはんを温めなおしてしまうとでんぷんの構造が変わり、通常の消化しやすいでんぷんとなってしまいますから、ご飯の温めなおしはNGです。冷めてもおいしく食べられるごはんといえば、おにぎりのほかにすし飯があります。すし酢は短鎖脂肪酸のひとつである酢酸を含んでいますから、腸をサポートするレジスタントスターチとは好相性ですね。

ポテトサラダやかぼちゃサラダのように、ゆでる、蒸すといった調理をしたジャガイモやかぼちゃを冷まして食べる方法は、自然にレジスタントスターチを取ることができる食べ方です。ただし、食用油をたっぷり使ったマヨネーズをたくさんいれてしまうとカロリーアップになってしまいます。マヨネーズにヨーグルトを合わせると、カロリーを減らせるだけでなく、腸によい乳酸菌などの微生物(プロバイオティクス)と、これらの微生物の働きを助ける食材(プレバイオティクス)と組み合わせて食べる健康法の実践にもなります。

ダイエット効果が期待できるレジスタントスターチに、たんぱく質を組み合わせると脂肪の燃焼効果がアップするという報告があります。全粒粉のパンにゆで卵や蒸した鶏肉をはさんだサンドイッチは、レジスタントスターチ効果アップランチといえるかもしれません。お酢の酢酸、野菜の食物繊維を一緒に取れるピクルスを組み合わせてもいいですね。

レジスタントスターチを意識すると、どうしても冷まして冷たくなったものを食べることが多くなりがちです。冬にはあまり嬉しくないですよね。豆のレジスタントスターチは温かくしても失われにくいので、さやえんどうなどを炒め物やスープで取って、体を温めましょう。豆類の皮にもレジスタントスターチが多いので、おやつに小豆あんを食べるときには、こしあんよりも皮を残したつぶあんがおすすめです。夏ならば冷たいアイスクリームやプリンよりも水ようかんを、冬ならば温かいぜんざいをどうぞ。ただし、小豆は乾燥豆と同量の砂糖を入れて煮るので、糖質がかなり多くなります。ダイエットのためには、オリゴ糖など腸をサポートする甘みを使って、おいしくてダイエット向けの小豆あんを自作してみるのもいいかもしれません。
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