解説
間食のキャンディ、習慣になっていませんか?
キャンディのような砂糖の塊は、むし歯の原因となる菌のえさになることは有名ですよね。しかし、砂糖の取り過ぎは、むし歯だけではなく歯周病や口内炎を引き起こす可能性があります。
砂糖を取り続けると、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが常に分泌されている状態になります。このような状態が続くと低血糖症になってしまうことがあります。低血糖状態になると、ストレスホルモンとよばれるコルチゾールの分泌量が増えます。このコルチゾールの増加が免疫力の低下につながるのです。
歯周病は細菌が歯ぐきに入ることによって起こりますし、口内炎は免疫力の低下によってできるといわれています。免疫力が低下することによって、歯周病も口内炎もできやすくなり、治りにくくなるというわけですね。
また、皮膚や粘膜を正常に保つためには、ビタミンが不可欠です。ですが、キャンディに含まれる糖の代謝に多くのビタミンが使われるため、ビタミンが不足がちになってしまいます。そうすると、口の中の粘膜にできた、通常ならすぐに治るはずの小さな傷でさえ炎症を起こしてしまうようになりかねません。
普段の食事で糖質は十分に取れているので、キャンディなどの甘いものはたまに食べるくらいでちょうど良いのです。気分転換に食べる程度にして、免疫力を下げないように気をつけましょう。

<参考文献>
■長尾周格著 三五社
『歯医者が虫歯を作ってる』
編集 : 日本健康情報センター
統計データ
キャンディ(飴)をよく食べている人は、人よりも口内炎ができやすくなるリスクが1.76倍になります。
A: キャンディ(飴)をなるべく食べないようにしていますか?
B: 人よりも口内炎ができやすいですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
57.9%
397人 |
42.1%
289人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
8.45%
58人 |
49.42%
339人 |
9.77%
67人 |
32.36%
222人 |
Z検定値 | 2.87 |
---|---|
オッズ比 | 1.76 |
信頼度 | 99.5% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
>数値の見かたはこちら