解説
歯周病は、歯茎や歯周組織が壊れていく病気で、歯が抜けてしまう原因になります。糖尿病などの生活習慣病と関連があり、歯周病によって糖尿病が悪化し、糖尿病によってまた歯周病が進行する…といったように悪循環に陥ってしまうことがあり、気をつけたい病気のひとつです。
納豆やヨーグルトなどの発酵食品は、この歯周病のリスクを減らすといわれています。発酵食品とは微生物の働きにより食品中の糖質、たんぱく質、でんぷんなどが分解されて新たにできた、栄養価が高い食品です。
近年、歯周病の原因となる細菌が乳酸菌で死滅するという報告があり、歯周病予防が期待されています。また、納豆菌は乳酸菌を増やす作用がありますので、乳酸菌が多いキムチと納豆の組み合わせは、おすすめです。さらに納豆に含まれる、ビタミンKは歯茎からの出血を改善してくれるので、ダブルの効果で歯周病を予防してくれます。
発酵食品は、歯周病予防以外にも、腸内を綺麗にし、代謝を上げる、免疫機能を高め、病原体から身体を守り風邪をひきにくくするという嬉しい効果もありますので、意識してとると良いでしょう。

<参考文献>
■日本調理科学会誌
『乳酸菌の生理機能とその要因』
執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
月に1回以上、納豆やヨーグルトなどの発酵食品を食べていない人は、歯周病になりやすくなるリスクが2.68倍になります。
A: 月に1回以上、納豆やヨーグルトなどの発酵食品を食べていますか?
B: 歯周病ですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
87.1%
269人 |
12.9%
40人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
13.27%
41人 |
73.79%
228人 |
4.21%
13人 |
8.74%
27人 |
Z検定値 | 2.68 |
---|---|
オッズ比 | 2.68 |
信頼度 | 99.2% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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