解説
脂肪を効率良く燃焼させるには、「運動をする」「食事制限をする」といったダイエットが必要、と思いますよね。ですが、そもそも根本的なことをいえば、それも“代謝”のプロセスがあってこそ、ですね。
運動・食事制限で脂肪を燃やすときにも、この代謝が進まなくてはうまく脂肪が燃えてくれません。では、代謝を促すにはどうすればよいのでしょうか?
答えはかんたん、「身体を温めれば良い」のです。「そんな単純なことで効果あるの?」と思われるかもしれませんが、これには身体の、特に脂肪燃焼のメカニズムが大きく関係しています。
何も運動せずに、じっと横になっていたとしても、人はエネルギーを使っています。体重が50kgの成人なら、1日にだいたい1500kcalくらいを消費します。これを基礎代謝量といいますが、身体を温めると、なんと一日の消費カロリーの底上げをしてくれるのです。
冬でも夏でも、身体が温かい状態であれば、脂肪がエネルギーを生み出すために燃焼していきます。反対に、冷たいジュースを飲み過ぎたり、冷房の効き過ぎた部屋にいたりするとカロリー消費量は減ってしまうのです。
そんなわけで冷たい飲み物・食べ物は避け、冷房の効き過ぎに注意しましょう。いつでも身体が温かい状態を保つことで、脂肪燃焼と健康につながるのです。

<参考文献>
■安保徹著 三笠書房
『疲れない体をつくる免疫力』
編集 : 日本健康情報センター
統計データ
体を冷やすような生活をおくっている人は、高中性脂肪と診断されるリスクが5.24倍になります。
A: できるだけ体を冷やさないような生活をおくっていますか?
B: 高中性脂肪と診断されたことはありますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
54.2%
156人 |
45.8%
132人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
1.39%
4人 |
52.78%
152人 |
5.56%
16人 |
40.28%
116人 |
Z検定値 | 3.18 |
---|---|
オッズ比 | 5.24 |
信頼度 | 99.8% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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