肩こり予防筋トレは肩甲骨の動きがカギ
リスク
1.98倍

肩こり予防筋トレは肩甲骨の動きがカギ

週に1回以上、筋力トレーニングを行っていない人は、肩がこりやすくなるリスクが1.98倍になります。

解説

痛くて腕が上がらない“五十肩”や、野球選手のトラブルに多い肩の痛みの多くは、肩に近い腕の上のほうの部分に痛みを感じます。みんなのお悩み、肩こりの場合は、首から肩、背中の周囲に痛みやこわばり感があり、ひどいときには頭痛や吐き気を伴うこともあります。こんな風に痛みの感じ方が違うのは、肩の関節が“肩甲骨”や“上腕骨”、“胸骨”、“鎖骨”、“肋骨”などたくさんの骨から構成されていて、人の身体で最も複雑な関節だからなんですね。

さて、肩こりの原因には、首や背中の筋肉に負担がかかりやすい姿勢をとっていること、冷房による血行不良や、精神的なストレスや運動不足などが挙げられます。

肩こりに対しては、温める・冷やす・マッサージなどの物理的刺激で痛みを軽くする方法がありますが、痛みを軽くするだけでなく、予防効果も期待できるのが運動療法です。

運動療法ならば、肩甲骨の周りの筋肉の過剰なこわばり感を軽くする目的と、悪い姿勢を改善させる目的、両方を達成できるので一石二鳥。筋肉には収縮と弛緩を繰り返すことで過剰なこわばり感が改善される性質があるので、筋力トレーニングをする時は意識して肩甲骨の周りの筋肉を動かすようにしましょう。

ポイントは、肩甲骨がしっかりと動くことを意識しながら上半身を鍛えること。腕をしっかりと振ってジョギングをするのがおすすめです。ときどき、全身が映る鏡を見て姿勢をチェックしながら、良い姿勢を目指しましょう。

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<参考文献>
■日本整形外科学会
『肩こり』

■J.Castaing、J.J.Santini著、井原秀俊訳 協同医書出版社
『図解 関節・運動器の機能解剖(上肢・脊柱編)』

■岩堀裕介編 全日本病院出版会
『Medical Rehabilitaton No.73 肩関節のリハビリテーション』

執筆 : 理学療法士 田中渉
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、筋力トレーニングを行っていない人は、肩がこりやすくなるリスクが1.98倍になります。

A: 週に1回以上、筋力トレーニングを行っていますか?
B: 人よりも肩がこりやすいですか?

A
はい いいえ
26.2%
326人
73.8%
916人
B
はい いいえ はい いいえ
12.32%
153人
13.93%
173人
46.94%
583人
26.81%
333人
Z検定値 5.27
オッズ比 1.98
信頼度 99.9%
集計数:1242人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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