解説

ズキンズキンと繰り返し起こる、つらい片頭痛。日常生活のちょっとしたことがきっかけで起こるこの痛みは、多くの人を悩ませています。
実はこの片頭痛、ある2つの簡単な心がけで予防できちゃうんです。
1つは、日常生活の中で強い光や音などの刺激をなるべく避けること。そしてもう1つは、なんと、ピーマンを食べることです。
ピーマンには、頭痛に効果があるとされるビタミンが多く含まれています。ほかの野菜と違い、ピーマンは加熱してもそのビタミン量が減らないところがすごいんです。この身近な食材で、おいしく手軽に痛みを予防しましょう。

片頭痛はなぜ起こる?
ふとしたタイミングでやってくる、つらい片頭痛。脈拍に合わせてズキンズキンと波打つような、あの痛みに悩まされている方は多いのではないでしょうか。
そもそも、片頭痛はどうして起こってしまうのでしょう。
その原因は、どこか身体によくないところがあるから、とは限りません。とくに女性は、ホルモンのバランスの変化によって痛みが引き起こされることもしばしば。そのほかにも、睡眠不足や太陽の光、騒音など、日常のちょっとしたことがきっかけとなる場合も多いのです。
繰り返し起こる頭の痛みから、肩こりなどの体調不良につながることもある片頭痛。この苦しみから少しでも解放されたい!
そのためにまずは、日常生活の中できっかけになりやすい、強い光や音、匂いなどの刺激を避けるように気をつけてみましょう。毎日のほんの少しの心がけで、痛みは予防できるのです。

強い味方は、とっても身近なあの食材!
さらに、普段の食生活にも片頭痛を予防する強い味方が隠れています。それはなんと、ピーマンです!
ピーマンは、ビタミンB2、C、Eを豊富に含む食材。日本頭痛学会によると、ビタミンB2には片頭痛が起こる回数を減らす効果があるとされています。また、ビタミンCは頭痛全般に効果があり、ビタミンEは血行をよくして痛みをやわらげてくれます。ピーマンはまさに、あなたの片頭痛を予防するスーパーマンなんです。
ピーマンに含まれるビタミンのすごいところは、熱への強さ。
ビタミンB2を含むほかの野菜、ブロッコリーや小松菜、大根の葉などは、ゆでるなどの調理で熱を加えると、ビタミンB2の量が半分以下に減ってしまいます。それに対しピーマンは、油でいためるなどして加熱した状態でも、生の状態とその量が変わらないんです。とくに、“クイーンベル”と呼ばれる赤ピーマンにはビタミンB2が多く含まれています。
身近な食材で手軽に片頭痛を予防できるなんて、さっそく今日からでも始められそう。さらに頭痛には、神経の働きを安定化させるマグネシウムも有効とのこと。このマグネシウムが豊富な大豆製品、味噌や豆腐などと一緒に食べると、より効果が期待できますよ。
お料理上手になりながら、おいしく楽しく、痛みとサヨナラしちゃいましょう!

<参考文献>
■日本頭痛学会
『第4章 片頭痛の予防療法』
■リエージュ大学(ベルギー)
『Effectiveness of high-dose riboflavin in migraine prophylaxis. A randomized controlled trial.』
■NHS Health A-Z(イギリス国民保健サービス)
『Migraine - Prevention』
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
ピーマンを週に1回以上食べていない人は、片頭痛になるリスクが3.38倍となります。
A: 週に1回以上、ピーマンを食べていますか?
B: 頭が波打つように痛むことは多いですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
40.3%
116人 |
59.7%
172人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
3.82%
11人 |
36.46%
105人 |
15.63%
45人 |
44.1%
127人 |
Z検定値 | 3.51 |
---|---|
オッズ比 | 3.38 |
信頼度 | 99.9% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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