片頭痛の悩みの影に着色料
リスク
2.13倍

片頭痛の悩みの影に着色料

着色料の含まれた食べ物を食べている人は、頭の片側が痛むことが多くなるリスクが2.13倍になります。

解説

日本人女性の12人に1人は、片頭痛に悩まされているってご存知でしたか?頭の片側が波打つように痛み、しかも繰り返しなりやすいのが片頭痛の困ったところ。片頭痛持ちの人は、病院を受診する機会が少ないともいわれていて、「どうすればいいんだろう…」と日々悩みながらすごしている人も多いんです。

繰り返し片頭痛になる人は、痛みが始まるときの身体の状態やきっかけを把握しておくことが大切です。月経や睡眠不足、強い光の刺激などから始まりやすく、食べものではチョコレートや赤ワイン、ナッツ、チーズやかんきつ類などがきっかけになります。身体にいいナッツなども、片頭痛の人には要注意なことがあるんですね。

そして、食べていることを意識すらしていないかもしれないものが、片頭痛のきっかけになる可能性もわかってきました。なんと、食べものに色をつけている着色料が関係あるかもしれないんです。

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清涼飲料水やお菓子、ハムやかまぼこに赤い色をつけるために使われている“コチニール”という赤い色素があります。消費者庁は、コチニールやコチニールを含む“カルミン”という着色料を使った食品を食べた人に、かゆみや発疹、じんましんなどのアレルギー症状があったと注意を呼びかけています。

コチニールは化粧品にも使われています。コチニールを含む化粧品を、毎日のお化粧で使うということは、肌から毎日コチニールをとっているということになります。このように、毎日コチニールをとっていると、コチニール入り食品を食べたことがきっかけでアレルギーが起きてしまうことがあるようなのです。そして、このアレルギーがさらに片頭痛を引き起こすかもしれません。

トルコで行われた調査によれば、アレルギーの原因になる赤いコチニールや黄色の着色料など、食品添加物やアレルゲン食品を避けて食事を続けたところ、避けなかったときよりも片頭痛の回数が減ったといいます。乳製品や魚介類など、アレルギーの原因になると知られている食品ならば意識して食べないようにできますが、添加物にも可能性があるというのは、ちょっとワナのように感じてしまいますね。

とはいえ、元の食材にない色がついていれば「着色料入り」ということは気がつきやすいはず。あまり気にせずに着色料入りのものを食べている人は、ほかの添加物も知らない間にかなり食べてしまっているのかもしれません。トルコの調査では、うまみ成分としてよく使われているグルタミン酸ナトリウムも、食べないようにする食品添加物のリストに入っています。また、ハムやベーコンなどの加工肉の発色をよくする亜硝酸ナトリウムも頭痛の原因になると指摘されているので、気をつけてみましょう。

アレルギーと片頭痛との関係はまだ調査が始まったばかりなので「疑いがある」というところですが、片頭痛で困っている人は一度、気をつけてみたほうがいいかも。頭痛が起きた日や痛みの強さ、その日の生活などを記録する“頭痛ダイアリー”をつけておくと、「私はコレを食べると片頭痛が起きやすいんだ」と気づくきっかけになるのでおすすめですよ。

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統計データ

着色料の含まれた食べ物を食べている人は、頭の片側が痛むことが多くなるリスクが2.13倍になります。

A: 着色料の含まれた食べ物を食べないようにしていますか?
B: 頭の片側が痛むことは多いですか?

A
はい いいえ
30.1%
93人
69.9%
216人
B
はい いいえ はい いいえ
7.12%
22人
22.98%
71人
27.83%
86人
42.07%
130人
Z検定値 2.73
オッズ比 2.13
信頼度 99.3%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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