筋トレで傷からの回復力をアップしよう
リスク
3.1倍

筋トレで傷からの回復力をアップしよう

週に1回以上、筋力トレーニングを行っていない人は、人よりも傷の治りが遅くなるリスクが3.1倍となります。

解説

「筋肉痛になるから運動はキライ」という理由で筋トレを敬遠している人、いませんか?

しばらく使っていなかった筋肉を使うとおきる筋肉痛、何日も痛みが残ってつらいのでやりたくない気持ちはよくわかります。でも、この筋肉痛と関係する物質が、傷の治りをよくするという、いい働きもあるとしたらちょっと気になりませんか?

筋力トレーニングで筋肉を使うと、“乳酸”という物質が筋肉にたまります。乳酸は長いあいだ筋肉痛の原因である“疲労物質”として悪者扱いされてきました。でも、実は乳酸がたまることによって筋肉痛になってしまうわけではなかったんです。

乳酸ができるときに筋肉が酸性になってしまうことが筋肉痛の原因だということが最近の研究でわかっているのです。

これだけでも驚きなのですが、筋力トレーニングでできた乳酸は、成長ホルモンの分泌量を増やすということが、アメリカのボールステイト州立大学の研究で明らかになりました。

成長ホルモンは、その言葉通り、身長を伸ばすなどの働きがありますが、それ以外にも新陳代謝を活発にするという働きももっています。つまり、筋肉や皮膚などの身体の傷を、新陳代謝によって修復してくれるホルモンだったんです。

さらに、研究によると筋力トレーニングで成長ホルモンが増えるのは、年齢とは関係ないとのこと。「今さら筋トレをしたって…」と諦めてしまうのはもったいないですよ!

普段から身体を壊さない程度の筋力トレーニングを適度に行って、成長ホルモンの分泌量を増やし、新陳代謝がさかんな身体をつくって傷からの回復力をアップさせましょう。

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<参考文献>
■ボールステイト大学
『Effects of progressive resistance training on growth hormone and testosterone levels in young and elderly subjects.』

編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、筋力トレーニングを行っていない人は、人よりも傷の治りが遅くなるリスクが3.1倍となります。

A: 週に1回以上、筋力トレーニングを行っていますか?
B: 人よりも傷の治りが遅いほうですか?

A
はい いいえ
18.1%
52人
81.9%
236人
B
はい いいえ はい いいえ
2.08%
6人
15.97%
46人
23.61%
68人
58.33%
168人
Z検定値 2.58
オッズ比 3.1
信頼度 99.0%
集計数:288人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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