寝坊の原因はスナック菓子でした
リスク
2.43倍

寝坊の原因はスナック菓子でした

スナック菓子を食べないようにしていない人は、朝起きられないことが多くなるリスクが2.43倍になります。

解説

スナック菓子の油が睡眠を妨げる

スナック菓子を食べている人が、朝起きられないリスクが増えるというのはなぜでしょうか?これは、スナック菓子の栄養に理由があると考えられます。

スナック菓子は一般的に脂肪分が多いのですが、実は脂肪分の多い食べ物は睡眠を妨げる可能性があるのです。アメリカで行われた研究では、マウスに脂肪分の多い餌を与えると、睡眠時間が減ったり、途中で目を覚ましてしまったりしたという結果が出ています。これは、脂肪分の多い食事が体内時計を狂わせてしまったからではないかと考えられています。

また、油の多い食べ物は腸での消化時間が長いことも、睡眠の質に影響すると考えられます。寝る前にスナック菓子を食べると、胃や腸は働き続けて食べ物を消化しなければなりません。ところが、胃や腸が動いていると体温が下がりにくくなります。基本的に、人は体温が下がるときに眠気を感じるようになっているため、スナック菓子を食べて胃腸が動いていると寝つきが悪くなってしまうのです。

一般に米飯は2時間半で胃から出ていきますが、油ものになると4時間も胃の中に残ります。もしも午前0時までスナック菓子を食べたとすると、明け方4時まで胃が頑張って消化していることになるのです。これでは、しっかりとした睡眠がとれませんね。

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スナック菓子の甘さが睡眠を妨げる

スナック菓子の甘さが睡眠を妨げることもあります。甘いものを摂取すると血糖値が上がります。しかし、短時間で血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンが急速かつ大量に放出されます。

大量に放出されたインスリンは、血糖値を急激に低下させます。しかし、身体にとって低血糖は緊急事態。そこで、低血糖状態を解消するために、血糖値を上げるホルモンが放出されます。そのひとつがアドレナリンです。アドレナリンは興奮したときに放出されるホルモンですが、アドレナリンが増加すると脳を興奮させてしまうので、眠りにくい状態を生み出してしまいます。

スナック菓子はもともと手軽にとれるのが魅力なのですが、食べる時間や食べる量によっては睡眠に影響があるのです。さらに睡眠不足になるとスナック菓子を食べたくなるという悪循環も報告されています。朝起きられない人は思い切ってスナック菓子をやめてみましょう。

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<参考文献>
■Psychoneuroendocrinology
『Effects of sleep disruption and high fat intake on glucose metabolism in mice.』

■DIAMOND online
『睡眠不足でスナック菓子を渇望 大麻並みの快楽で体重増加』

執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

スナック菓子を食べないようにしていない人は、朝起きられないことが多くなるリスクが2.43倍になります。

A: スナック菓子を食べないようにしていますか?
B: 朝起きられないことは多いですか?

A
はい いいえ
33.0%
102人
67.0%
207人
B
はい いいえ はい いいえ
10.36%
32人
22.65%
70人
35.28%
109人
31.72%
98人
Z検定値 3.53
オッズ比 2.43
信頼度 99.9%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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