解説
スナック菓子は腹痛になりやすい要素がいっぱい!
スナック菓子とは、手軽に食べられる菓子のことをいい、芋やとうもろこしなどの炭水化物を油で揚げたものが主流になります。スナック菓子はジャンクフードの仲間に入りますので、栄養的にもビタミンやミネラルなどの身体の調子を整える栄養素はほとんど入っていません。
どこでも手軽に買えるため、食事の代わりに食べる人も多くなってきています。結果として身体に必要な栄養素が不足し、栄養不足に陥ってしまいます。スナック菓子などのジャンクフードを食事代わりに食べる方は、特に糖質の代謝に必要なビタミンB1が不足し、糖質をエネルギーに変えることができず、疲れやすくなってしまいます。
スナック菓子は、ビタミンやミネラル以外にも、便秘を予防してくれる食物繊維がほとんど含まれていません。食事の代わりに食べた場合、1日に必要な食物繊維が不足し、腸内の悪玉菌が増えて便秘になってしまいます。便秘が長く続くと腹痛を起こすリスクも高まることや、動脈硬化や糖尿病などの病気を招く可能性も考えられます。
また、スナック菓子はもともと油で揚げており、油分が多いことから、胃腸に負担がかかり下痢や腹痛の症状が起こりやすくなります。スナック菓子の中でも唐辛子などの刺激物を使った辛いスナック菓子は、潰瘍(かいよう)を作るといわれていますので、注意が必要です。
また、近年では“機能性ディスペプシア”のような、内視鏡などの検査を行っても特に異常はないが、胃の痛み、腹痛などの症状が続く病気が増えています。ストレスからくるものが多いといわれていますが、食生活の乱れや不規則な生活なども影響するため、機能性ディスペプシアに心あたりがある方は、スナック菓子やジャンクフードはできるだけ控えて食事を見直すことをおすすめします。

化学調味料のとりすぎに注意
スナック菓子の味付けには、化学調味料のグルタミン酸ナトリウムを使っているものが多く、このグルタミン酸ナトリウムのとりすぎは、頭痛やしびれ、目の異常などを引き起こす可能性があると懸念されています。グルタミン酸ナトリウムには、おいしく感じる、うまみ成分があるので、ついつい止められなくなり、結果的にたくさんとりすぎてしまうことが考えられますので、お楽しみ程度に食べる、症状がある場合は極力控えることを念頭におくようにしましょう。

<参考文献>
■アステラス製薬
『機能性ディスペプシア(FD)』
執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
スナック菓子をあまり食べないようにしていない人は、年に1回以上、腹痛になりやすくなるリスクが1.63倍になります。
A: スナック菓子をあまり食べないようにしていますか?
B: 年に1回以上、腹痛になりますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
48.7%
335人 |
51.3%
353人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
29.8%
205人 |
18.9%
130人 |
36.92%
254人 |
14.39%
99人 |
Z検定値 | 2.99 |
---|---|
オッズ比 | 1.63 |
信頼度 | 99.7% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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