解説
感動が減った、それはうつ状態かも
最近、映画やドラマを見ても感動することが減ったな…と思ったら要注意!それはうつの状態かもしれません。そうはいっても毎日の仕事や家事もできているし、死にたいなんて思ったこともないからうつ病とは違う、と思われるかもしれません。厳密にはうつ状態とうつ病は異なります。
うつ状態は正式には抑うつ状態といい、誰でもなる可能性があります。例えば家族が亡くなったときに気分が落ち込んで、悲しさや不安な気持ちでいっぱいになる、好きなこともできなくなったり、いろんなことをネガティブに考えてしまう、といったことは誰にでも起こりうることでしょう。
このような場合、ほとんどの人が時間の経過とともに普段の状態に戻っていきます。しかし、ある程度の期間、重度のうつ症状が続いた場合、うつ病と診断されることがあります(正確な診断には医師の診察が必要です)。
いずれにせよ、うつ状態ではないにしても、あまり感動しなくなったらそれはかなりストレスがかかっている状態と考えられます。そのままにしておくと将来うつ病になる可能性もあります。

ブロッコリーの2つの成分がストレスからあなたを守る!
そんなときにはブロッコリーを食事に取り入れてみましょう。ブロッコリーにはストレスに強くなる成分とうつ病を予防する成分の2つが含まれているのです。
ストレスに強くなる成分はビタミンCです。ストレスに対抗するホルモンは、副腎という臓器から放出されるのですが、ビタミンCはこのホルモンの合成に欠かせない栄養素です。ストレスが続くとビタミンCを消耗し、ストレスへの抵抗力が低下してしまいます。
うつ病を予防する成分は“スルフォラファン”。ブロッコリーなどアブラナ科の野菜の機能性成分として注目されている成分です。神経を保護する作用があり、うつ病になりにくくしてくれます。実際にマウスの実験では、毎日同じストレスを与えても、スルフォラファンの入った餌を与えた方がうつ病になりにくくなるという結果が出ています。
ストレスの多い現代社会。感動的な場面で感情がきちんと出せるようになり、ストレスを軽減するためにもぜひブロッコリーをとりましょう!

<参考文献>
■厚生労働省 みんなのメンタルヘルス
『うつ病』
■糖尿病ネットワーク
『ブロッコリーがうつ予防に効果 「スルフォラファン」がうつリスクを低減』
執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
週に1回以上、ブロッコリーを食べていない人は、感動することが少なくなるリスクが2.24倍になります。
A: 週に1回以上、ブロッコリーを食べていますか?
B: 感動することが少ないほうですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
30.1%
93人 |
69.9%
216人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
5.5%
17人 |
24.6%
76人 |
23.3%
72人 |
46.6%
144人 |
Z検定値 | 2.68 |
---|---|
オッズ比 | 2.24 |
信頼度 | 99.2% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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