鶏レバーを食べてストレス予防!
リスク
11.29倍

鶏レバーを食べてストレス予防!

週に1回以上、鶏レバーを食べていない人は、ストレスを感じやすくなるリスクが11.29倍になります。

解説

ストレスと食事の関係

ストレスとは、もともとは外部からの刺激を受けたものに生じるゆがみのことをいいます。社会の中では、「ストレス」といえばやはり心理的ストレスを指すことが多いでしょう。周囲からさまざまな刺激を受けて、心にマイナスの影響が残ってしまうと、ストレスをためることにつながり、身体に不調が起こってしまうことも少なくありません。

心も身体も健康で、ストレスを跳ねのける力が強ければ、ストレスから受けるダメージを少なくすることができます。では、ストレスに負けないメンタル作りをサポートしてくれる栄養素はあるのでしょうか?

ストレスに強いメンタル作りのための栄養について見ていく前に、ストレスの種類によって、身体の反応も違ってくるということをおさえておく必要があります。ストレスには、事故や災害などのように一時的に強いショックを受けた場合に生じる「急性のストレス」と、人間関係の悩みなど、精神的苦痛を感じる状況が続く場合に生じる「慢性のストレス」があります。急性のストレスの場合は、食事の量は減ってしまうことが多くなりますが、慢性のストレスの場合は、食事の量が増えてしまう傾向があるそうです。

災害に見舞われるなど、急性のストレスを強く感じた場合、食事の量が減ってしまうため、身体を動かすのに必要なエネルギーを十分に確保できなくなります。食事から得られるエネルギーが少なくなると、身体は脳や臓器などを動かすためのエネルギーを得るために、筋肉などといった体内のたんぱく質を分解してエネルギーを作るようになります。筋肉の量が少なくなり、筋力が衰えてしまうと、疲れやすい身体になってしまいます。

慢性のストレスの場合は、ストレスに対処するために脂肪分や糖分の多い食事、甘い菓子などを好んで食べてしまうという傾向が見られます。こうしたストレスによる食事のバランスの乱れを解消するには、必要十分なエネルギーをとり、たんぱく質をしっかりとることが大切になります。過剰な糖分をとりすぎないように注意しつつ、心身の安定や質の良い睡眠を促す“セロトニン”という物質の材料となるたんぱく質を不足しないようにとるようにしましょう。

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ストレスに強くなるビタミン・ミネラルとは?

ストレスに強い身体を作るには、たんぱく質だけでなく、ビタミンB1やパントテン酸、抗ストレス作用が強いビタミンC、ビタミンE、カルシウムや鉄なども重要です。鶏レバーは、これらの栄養素を豊富に含んでいる食材なのです。

ビタミンB1は、過労で神経が興奮したとき、ストレスで甘いものばかり食べてしまっているとき、不規則になっているときなどに、特に不足しがちな栄養素です。ビタミンB1が足りなくなると、糖質からエネルギーを作ることができなくなり、疲れがとれないという症状が出てしまうので、不足しないように注意しましょう。

また、パントテン酸は、副腎皮質ホルモンというホルモンの分泌を促す作用があります。副腎皮質ホルモンとは、副腎から分泌されるホルモンで、ストレスを最小限に食い止める働きをしてくれます。そして、鉄は心身の安定を促すセロトニンを合成するときに欠かせない栄養素。ストレスが続くにはことのほか不足しないように気を付けたいですね。ビタミンAをはじめとする、ストレスを感じたときに失われやすいビタミンを豊富に含んでいるのも、鶏レバーの嬉しいポイントです。

牛や豚のレバーにも、このような成分は豊富に含まれていますが、鶏レバーはレバーの中でもカロリーが控えめで、臭いが苦手な人にとっても食べやすいのでおすすめです。どうしても臭いが気になるという人は、臭み消しに生姜や牛乳などを使うと良いでしょう。鶏レバーと生姜をあわせて煮込んだ鶏レバーの生姜煮は、常備菜としてもおすすめです。また、イライラを緩和してくれるカルシウムが豊富な小松菜と鶏レバーの炒めもの、ビタミンEが豊富なごまを用いた、鶏レバーのごまあえなどもおすすめです。

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<参考文献>
■日本栄養士会雑誌
『ストレス負荷時の食事摂取量の変化と必要な栄養素─被災者への栄養・食生活支援のために─』

■厚生労働省
『ストレスって何?』

執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、鶏レバーを食べていない人は、ストレスを感じやすくなるリスクが11.29倍になります。

A: 週に1回以上、鶏レバーを食べていますか?
B: ストレスを感じやすいですか?

A
はい いいえ
1.9%
6人
98.1%
303人
B
はい いいえ はい いいえ
0.32%
1人
1.62%
5人
67.96%
210人
30.1%
93人
Z検定値 2.74
オッズ比 11.29
信頼度 99.3%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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