タバコが金属アレルギーを引き起こす?
リスク
2.68倍

タバコが金属アレルギーを引き起こす?

タバコを吸う人は、金属アレルギーになるリスクが2.68倍になります。

解説

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タバコは肺がんや心臓・血管の病気の原因になることをご存じの方も多いと思います。このような病気だけではなく、実はタバコによってアレルギーが悪化することもあるのです。

金属アレルギーも、タバコによって悪化するアレルギーのひとつです。金属アレルギーは、その名の通り、金属が原因で引き起こされるアレルギーです。このアレルギーの原因のひとつであるニッケルという金属は、眼鏡や歯の治療、アクセサリーなどに幅広く使われているので、もし金属アレルギーを引き起こすと日常生活を送るのも大変になってしまいますよね。

1ヶ月あたり25本以上タバコを吸っている人は、ニッケルに対して金属アレルギーを起こしやすいことが、ヨーロッパで行われた研究によってわかっています。アレルギーを悪化させないためにも、タバコはやめておいたほうがよさそうです。

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タバコがアレルギーのリスクを高める原因に

タバコは、肺がんや、動脈硬化をはじめとする心臓・血管の病気を引き起こすリスクを高めることで有名ですよね。これらの病気以外にも、タバコはアレルギーを引き起こしたり悪化させたりする原因となることをご存じですか?

アレルギーとは、身体に入った食物や花粉などといった異物に対して、身体の免疫機能が過剰に働くことで起こる症状です。ぜんそくはアレルギーの代表的な病気ですね。タバコを吸っている人はもちろん、喫煙者のまわりにいてタバコの煙を吸ってしまう人はぜんそくになるリスクが高くなることが知られています。

また、食物アレルギーや花粉症といったよく知られているアレルギーも、タバコによって引き起こされたり悪化したりすることがあるので要注意です。

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眼鏡や指輪が使えなくなる前に、ストップ喫煙!

アレルギーの原因となる物質はたくさんありますが、食物や花粉症といった生物由来のものだけではなく、金属もアレルギーの原因となることがあります。長時間にわたって金属を身につけていると、汗などによって金属が少しずつ溶け出します。これが身体の中のたんぱく質とくっついてアレルギーの原因となる物質をつくり出してしまい、皮膚の腫れやかぶれを引き起こしてしまうのです。

金属は眼鏡の部品や指輪など、いたるところに使われているので、金属アレルギーになってしまうと大変ですよね。タバコを吸う習慣がある人は、眼鏡などにもよく使われるニッケルという金属のアレルギーを発症しやすくなるという結果を、デンマークの研究機関が報告しています。また、1ヶ月あたり25本以上のタバコを吸うヘビースモーカーほど、金属アレルギーになるリスクが高まるそうです。

生活に必要な眼鏡やお気に入りの指輪が原因でかぶれや腫れが起きてしまう…。こんなことになってしまうと困りますよね。アレルギーにならないためにも、タバコは吸わないほうがよさそうです

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<参考文献>
■日本禁煙学会編 南山堂
『禁煙学 改訂第2版』

■コペンハーゲン大学病院 予防医学センター
『Smoking might be a risk factor for contact allergy.』

編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

タバコを吸う人は、金属アレルギーになるリスクが2.68倍になります。

A: あなたはタバコを吸わない人ですか?
B: 金属アレルギーですか?

A
はい いいえ
81.3%
234人
18.8%
54人
B
はい いいえ はい いいえ
9.38%
27人
71.88%
207人
4.86%
14人
13.89%
40人
Z検定値 2.73
オッズ比 2.68
信頼度 99.3%
集計数:288人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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