キャンディで免疫力ダウン!?
リスク
9.66倍

キャンディで免疫力ダウン!?

キャンディをよく食べている人は、年に1回以上、インフルエンザにかかりやすくなるリスクが9.66倍になります。

解説

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キャンディ(飴)の原料は砂糖です。ダイエットでいわれる“糖質制限”には、甘い砂糖だけでなく、ご飯、麺、パンなどといった食品の制限もありますね。これらの食品は“糖質”といってグルコース(ブドウ糖)などの糖からできています。

とはいえ、ご飯、麺、パンは糖質だけでなく、タンパク質や脂質、その他のビタミンやミネラル、食物繊維などさまざまな栄養素が含まれています。一方で、コーヒーや紅茶に入れるグラニュー糖などの砂糖は糖質100%です。

私たちの身体が、エネルギーを作り出すためにグルコースを燃焼するとき、一緒にさまざまなビタミンやアミノ酸などの栄養素をたくさん使います。さて、純粋な糖のみを摂取した場合どのようなことが起きるでしょうか?そう、体内にあるビタミンやアミノ酸などが糖の燃焼のために使われてしまうのです!

キャンディは糖質を取ることはできますが、その他の栄養素が含まれていないか、ごくわずかしか含んでいません。このため、キャンディを常に食べている人はビタミンなどの不足につながる可能性があるのです。

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糖質摂取と免疫力低下

糖質ばかり取ることで体内のビタミンなどが失われるとどうなるでしょうか。ビタミンは、身体の中で必要量を作り出すことはできません。つまり、体内のビタミンが不足すると、栄養素の消化が円滑に進まなくなったり、皮膚や筋肉などの再生が遅くなったりといった問題が起きる可能性があるのです。

消化吸収が悪くなるとエネルギーが作り出せなくなり、体力の低下にもつながります。さまざまな感染症にもかかりやすくなります。また、純粋な糖質の摂取は、外敵から身を守ってくれる働きのある白血球の能力を低下させることが分かっており、免疫力の低下にもつながります。

体力や免疫力が落ちているときは、細菌やインフルエンザウイルスなどのウイルスに感染しやすくなります。キャンディの食べ過ぎは要注意。ビタミンなどが不足しないよう、野菜やフルーツなどで補充しましょう。

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<参考文献>
■The American Journal of CLINICAL NUTRITION
『Role of sugars in human neutrophilic phagocytosis.』

■菱田明、佐々木敏監修 第一出版
『日本人の食事摂取基準 2015年版』

執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

キャンディをよく食べている人は、年に1回以上、インフルエンザにかかりやすくなるリスクが9.66倍になります。

A: キャンディ(飴)を食べないようにしていますか?
B: 年に1回以上、インフルエンザにかかりますか?

A
はい いいえ
43.0%
133人
57.0%
176人
B
はい いいえ はい いいえ
0.32%
1人
42.72%
132人
3.88%
12人
53.07%
164人
Z検定値 2.63
オッズ比 9.66
信頼度 99.1%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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