解説
大人だと年に2〜3回、2歳未満の子どもは年に6回くらいひくといわれている風邪。風邪の予防には、手洗いとうがい、そして亜鉛の摂取が効果的です。手洗いやうがいはすぐにできますが、亜鉛はどのように取ればよいのでしょうか。
亜鉛を多く含む野菜としては、そらまめや枝豆、たけのこ、ほうれん草、シイタケ、まいたけ、アスパラガスなどが挙げられます。枝豆は、冷凍ものを活用すれば1年を通して食べられますね。また、冬の季節に手に入りやすいのはきのこや水煮のたけのこなどです。きのこをたっぷり入れた鍋やたけのこの煮物がおススメです。
また、鼻や喉の粘膜を守るビタミンCやビタミンAは、1日に必要な分を毎日しっかり取ることが大切です。ビタミンCは水に溶けやすいので、煮汁ごと食べられる食事がよいでしょう。亜鉛を多く含むシイタケやタケノコとビタミンCを多く含むレンコンを合わせて、煮物や和風の野菜スープにするのも1つの方法です。亜鉛の多いきのこ類とビタミンAを含むほうれん草の炒めものも、風邪予防におススメです。
ところで、ビタミンCが風邪の予防によいと聞いたことがあるかもしれません。ですが、大量に摂取しても予防効果は高くならないようです。また、ビタミンCをサプリメントで大量にとるとお腹がゆるくなる可能性があるので要注意です。

<参考文献>
■CMAJ
『Prevention and treatment of the common cold: making sense of the evidence』
■国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報
『ビタミンC解説』
執筆 : 医師 大塚真紀
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
月に1回以上、根菜や野菜を食べていない人は、月に1回以上、風邪をひくリスクが5.85倍になります。
A: 月に1回以上、根菜や野菜を食べていますか?
B: 月に1回以上、風邪をひきますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
96.1%
297人 |
3.9%
12人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
5.18%
16人 |
90.94%
281人 |
0.97%
3人 |
2.91%
9人 |
Z検定値 | 2.77 |
---|---|
オッズ比 | 5.85 |
信頼度 | 99.4% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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