逆流性食道炎とスナック菓子って関係ある?
リスク
3.26倍

逆流性食道炎とスナック菓子って関係ある?

スナック菓子をよく食べている人は、逆流性食道炎になりやすくなるリスクが3.26倍になります。

解説

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逆流性食道炎とは、胃液や胃液と混ざった食べた物が食道に逆流してきてしまう病気です。胃液は強い酸性を示すので、胃液が食道に逆流すると粘膜が荒れてしまい、ときには潰瘍ができてしまうこともあるんです。

健康な人では、食道と胃のつなぎ目にある“下部食道括約筋”という筋肉が胃液の逆流を防いでいます。ところがこの筋肉が加齢や肥満などによりゆるんでしまうと、胃の内容物は簡単に食道に戻ってきてしまいます。これまでは、逆流性食道炎は筋力の低下する高齢者の病気であると考えられていましたが、最近では若い人にも増えているようです。

また、食事の種類によって胃液が増え過ぎることがあります。これも逆流性食道炎の原因になってしまうことがあるのです。その危険な食事とは、油脂類のとり過ぎ、食べ過ぎ。油脂が多過ぎると、何も食べていないときに、本来ならしっかり食道をしめているはずの下部食道括約筋がゆるんでしまい、胃液が食道に逆流してしまうことがあるのです。

何も食べていないときに下部食道括約筋がゆるんでしまう原因として、脂肪の多い物を食べたときに分泌される“コレシストキニン”というホルモンが考えられています。また、大量の食事をとることで、胃が引き伸ばされて下部食道括約筋がゆるむともいわれています。

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逆流性食道炎とスナック菓子

ポテトチップスやポップコーンなど、手軽に食べられる便利さと、あっさりとした風味で多くの人が好む軽食的なお菓子がスナック菓子。材料によって、主にポテト系、コーン系、小麦粉系などに分けられますが、どれも炭水化物を油で揚げたものが主流です。また、チョコレートコーティングされたチョコスナックなども、脂質の多い菓子といえます。

スナック菓子をついついたくさん食べてしまうことで、油脂類をとり過ぎてしまいがちになります。こうしたところから、スナック菓子の食べ過ぎが逆流性食道炎との関係があると考えられます。スナック菓子の食べ過ぎは、ビタミンの消費にもつながるので食べる量に注意しましょう。1人でポテトチップス1袋は多いですよ!

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<参考文献>
■杉田浩一他編 医歯薬出版株式会社
『日本食品大事典 第3版』

■アステラス製薬
『なるほど病気ガイド 逆流性食道炎』

執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

スナック菓子をよく食べている人は、逆流性食道炎になりやすくなるリスクが3.26倍になります。

A: スナック菓子を食べないようにしていますか?
B: 逆流性食道炎になった事はありますか?

A
はい いいえ
33.0%
102人
67.0%
207人
B
はい いいえ はい いいえ
1.94%
6人
31.07%
96人
11.33%
35人
55.66%
172人
Z検定値 2.69
オッズ比 3.26
信頼度 99.2%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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