鶏レバーで眼精疲労を予防しよう!
リスク
4.7倍

鶏レバーで眼精疲労を予防しよう!

月に1回以上、鶏レバーを食べていない人は、まぶたが痙攣(けいれん)しやすくなるリスクが4.7倍になります。

解説

視覚に関係するビタミンA、B群の働きとは?

まぶたがピクピクと痙攣(けいれん)する、目が乾く、目がかすむ、目に異物感がある、目からくる肩こりや頭痛でつらいなど、目に関するお悩みは多いと思います。

こうした症状は一般的には、“眼精疲労”といわれ、長時間目が酷使されることで起こります。眼精疲労からくるまぶたの痙攣は、レバー(鶏、豚、牛など)などを食べることで症状を抑えることができるかもしれません。

これは、視覚に関係が深いビタミンAが多く含まれているため。ビタミンAには、そのままでビタミンAの効力を持つものと、体内で吸収する際にビタミンAに変わる“プロビタミンA”の2種類があります。レバーには元からビタミンAの効力を持った“レチノール”という栄養素が含まれており、体内で変換されることなく直接に吸収することができるのです。このため、プロビタミンAよりも吸収率は高くなります。

プロビタミンAには緑黄色野菜などに含まれるβ-カロテンがあり、体内で必要に応じてビタミンAに変わります。

これらのビタミンAは視覚を正常化したり、免疫をアップさせ風邪などの感染症を予防したり、皮膚粘膜を保護する効果を持っています。ただし、レバーなどに含まれる動物性のビタミンA(レチノール)は脂溶性で、身体に蓄積しやすいビタミンになりますので、毎日あまり過剰に取りすぎないよう注意しましょう。

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鉄分も豊富なレバー

また、レバーにはビタミンB群が豊富で、特に目の健康を保つ栄養素としてビタミンB2、B6、B12があります。ビタミンB2は脂質の代謝を促進してくれる栄養素で、脂肪分が多い現代の食事には欠かせないビタミンです。それだけでなく、目の角膜や結膜を保護してくれる役割を持っていて、目の健康にも欠かせないのです。

ビタミンB6は、たんぱく質の代謝を促進する作用のほか、神経伝達物質を作ったり、アレルギー症状を緩和したりするなどの作用があり、ドライアイや疲れ目などを予防してくれます。また、造血のビタミンともよばれるビタミンB12は、酸素を運ぶ赤血球を作り、目の組織へ酸素を運んで目の細胞の新陳代謝を活発にする働きがあります。また、ビタミンB12は、視神経を正常化するという役割も果たしています。

ビタミンB群は、相互に作用するので、単独で取るよりも他のビタミンB群と一緒に取った方が効果が最大限に発揮されやすくなります。ビタミンB群が豊富なレバーはこの点からもおすすめです。

さらに、レバーにはビタミンA、ビタミンB群の他、鉄分も豊富に含まれています。鉄分は不足しがちなミネラルで、ダイエット中や妊娠中、出産時には特に必要な栄養素です。こういったことからも、レバーは意識して取りたい食品といえますね。

鶏、豚、牛などレバーの種類もいくつかありますが、鶏レバーならば比較的臭みが少なく、豚や牛のレバーが苦手な人でも食べやすいでしょう。牛乳に漬けたり、ねぎや生姜などの薬味と一緒に調理することでさらに食べやすくなります。

眼精疲労からくるまぶたの痙攣のほかにも、別の病気でまぶたが痙攣することがあります。“眼瞼けいれん”は、不要なまばたきが増えてしまう、うまく目を開けられないなどまばたきの異常が起きる病気です。こうした異常を感じる場合は、医療機関を受診されることをおすすめします。

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<参考文献>
■日本眼科学会
『眼精疲労』

■日本眼科学会
『眼瞼けいれんと顔面けいれん』

■農林水産省
『ビタミン』

■広瀬寛監修、阿部芳子、ナツメ社
『あなたを元気にするビタミン—正しい知識ととり方がわかる』

執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

月に1回以上、鶏レバーを食べていない人は、まぶたが痙攣(けいれん)しやすくなるリスクが4.7倍になります。

A: 月に1回以上、鶏レバーを食べていますか?
B: まぶたが痙攣(けいれん)しやすいですか?

A
はい いいえ
12.6%
39人
87.4%
270人
B
はい いいえ はい いいえ
0.97%
3人
11.65%
36人
24.6%
76人
62.78%
194人
Z検定値 2.74
オッズ比 4.7
信頼度 99.3%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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