生のフルーツは疲れ目の救世主!
リスク
2.37倍

生のフルーツは疲れ目の救世主!

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、人よりも光が眩しく見えやすくなるリスクが2.37倍になります。

解説

現代人の目は疲れている

「光がまぶしくて、目がしょぼしょぼする。ほかの人は平気なのかな?」こんな症状があったら、疲れ目かもしれません。年齢のせい?と気になってしまうかもしれませんが、老若男女問わず、このような症状が現れることがあるのです。

長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用、生活習慣の乱れ、ストレスなどによって現代人の目は疲れているといわれています。目が疲れて、さまざま症状が出ることを医学的には“眼精疲労(がんせいひろう)”とよびます。眼精疲労は、目がかすむ、光をまぶしく感じる、目がごろごろする、目が乾く、目が痛むなどの目の症状だけでなく、頭痛やイライラ、肩こり、睡眠不足という全身の症状も引き起こします。

スマートフォンの長時間使用で起きる“スマホ老眼”のことを聞いたことがある方もいるかもしれません。スマートフォンを長時間見ていると、近い距離のものに目のピントを合わせるため、目の筋肉が常に緊張している状態になります。また、知らないうちにまばたきの回数が減り、涙が減少してしまうことからドライアイとなっていることも多いのです。

こうした状態が毎日続くと、だんだん目のピントが合わせづらくなり、遠くを見るとぼやけて見えたり、光をまぶしく感じたりといった症状が出ます。眼精疲労やスマホ老眼など、現代人に多い目の症状を予防するためには、パソコンやスマートフォンの使用時間を短くする、近くを見る作業を1時間続けた後は目を10分間休ませて遠くを見る、目を閉じてマッサージをすることにより目をほぐす、目によいといわれるビタミンAやビタミンB群を積極的にとる、などの生活改善が有効です。

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生のフルーツは疲れ目に効果あり!?

現代人の疲れ目には、目を休ませたり、遠くを見るように心がけたりするだけでなく、目によいとされるビタミンAやビタミンB群をとるとよいようです。ビタミンAには、目の角膜や網膜の細胞を活性化させるはたらきがあり、ドライアイも予防するといわれています。

ビタミンB群の中でも、ビタミンB2とビタミンB6には網膜の機能を向上させるはたらきがあり、ビタミンB1とビタミンB12には視神経のはたらきを高める効果が期待できます。ビタミンAやビタミンB群はフルーツに多く含まれています。これらのビタミンAやビタミンB群は熱に弱いため、生で食べられるフルーツでとるのがおすすめなのです。

フルーツには、ビタミンやミネラル、食物繊維、ポリフェノールなどが豊富に含まれているため、目だけでなく身体の健康維持も期待できます。農林水産省が提唱する食生活指針にも、毎日のフルーツでビタミン、ミネラルをとるようにするとよいと示されています。

野菜と同じようにフルーツも毎日の食生活に欠かせないのですが、残念ながら日本人はフルーツをあまり食べていません。フルーツの消費量は先進国の中でも最低レベルといわれています。1日の摂取目標量は、みかんやオレンジ、キウイフルーツやかきなら2個、りんごやなし、西洋なしは1個、ぶどうは1房くらいとなります。

目や身体が「疲れているなあ」と感じている人は、休むだけでなく、ビタミンやミネラルが豊富な生のフルーツをもっと積極的に食べてみてはいかがでしょうか。


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<参考文献>
■うるおいのある食生活推進協議会
『毎日くだもの200グラム!』

■スマイル眼科クリニック
『スマホ老眼』

■おやけ眼科
『眼精疲労』

■農林水産省
『食生活指針について』

執筆 : 医師 大塚真紀
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、人よりも光が眩しく見えやすくなるリスクが2.37倍になります。

A: 週に3回以上、生のフルーツを食べていますか?
B: 人よりも光が眩しく見えますか?

A
はい いいえ
31.4%
97人
68.6%
212人
B
はい いいえ はい いいえ
5.5%
17人
25.89%
80人
22.98%
71人
45.63%
141人
Z検定値 2.89
オッズ比 2.37
信頼度 99.6%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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