解説
白髪の仕組みと原因
いつまでも若々しさを維持するために、スキンケアには手を抜かないという人も多いと思います。しかし、白髪はどうしようもない、とあきらめていませんか?しかし、見た目の若々しさを保つためには、白髪の少ない髪も大切な要素ですよね。
白髪対策のためにも、まずは白髪ができる仕組みを確認していきましょう。色がついている髪の毛は、ふたつの細胞によって作られています。ひとつは“毛包幹細胞(もうほうかんさいぼう)”です。この細胞は成長すると毛母細胞となり、髪を作ります。しかし毛母細胞が作る髪には色がついていません。そのままだと白い髪になります。色がついている髪の毛をつくるのに必要なもうひとつの細胞が“色素幹細胞(しきそかんさいぼう)”です。色素幹細胞は色素細胞に成長し、髪の色の元となるメラニン色素を作ります。
メラニン色素は、シミやそばかすの原因にもなっているように黒い色をしています。女性に嫌われ者のメラニン色素ですが、実はメラニン色素のおかげで髪は黒くなるのですね。色素細胞はせっせとメラニン色素を作り、毛母細胞に渡しています。
毛母細胞はこのメラニン色素を取り込んで黒い髪を作っているのです。白髪ができるというのは毛母細胞がメラニン色素を作れないときや、作ってもうまく毛母細胞に届けられないときにおこります。

なぜ、ゲームが白髪を減らすの?
白髪の原因とされているのは老化、紫外線、活性酸素の増加、栄養不足や睡眠不足、血行不良、そしてストレスです。ゲームが白髪を減らす理由はこのストレスを減らすことができるからと考えられます。
ゲームがストレス発散に効果的であるという研究結果がいくつかあります。たとえば、「ゲームを行った時間と仕事関連のストレスからの回復には関係があった」とする報告です。ほかには、「ストレスが強いと考えられる暴力的なゲームを行うと、ストレスに対処する力が身につく」という報告もあります。
さらに、「ゲームをしているときの脳波や脈拍数を調べたところアルファ波が増えるなどリラックスしていた」「ストレスで増えやすいコルチゾールというホルモンがゲームをすることで減少した」という研究結果もあります。
もちろん、これらの研究がすべてのゲームに当てはまるかどうかはわかりません。逆にゲームをやりすぎて白髪になった中学生の報告もあります。白髪の原因には睡眠不足もありますから、睡眠時間を削ってまで行うゲームは逆効果です。あくまで、生活リズムを崩さない程度のゲームであれば、ストレスを発散して白髪が予防できる、という程度にとらえてください。

<参考文献>
■アンファー株式会社
『どんどん増える!白髪の原因とは』
■UCL Discovery
『Switch on to games:Can digital games aid post-work recovery?』
■Texas A&M International University
『VIOLENT VIDEO GAMES HELP RELIEVE STRESS,DEPRESSION,SAYS TAMIU PROFESSOR』
執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
週に1回以上、ゲームをしない人は、人よりも白髪が多くなるリスクが2.2倍になります。
A: 週に1回以上、ゲームをしますか?
B: 人よりも白髪が多いですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
52.4%
162人 |
47.6%
147人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
9.71%
30人 |
42.72%
132人 |
15.86%
49人 |
31.72%
98人 |
Z検定値 | 2.98 |
---|---|
オッズ比 | 2.2 |
信頼度 | 99.7% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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