薄毛予防に頭皮や髪の日焼けも気をつけよう
リスク
6.8倍

薄毛予防に頭皮や髪の日焼けも気をつけよう

日焼け止めをつけて外出するようにしていない人は、人よりも薄毛になりやすくなるリスクが6.8倍になります。

解説

頭皮や髪の日焼けは薄毛のもとになる!

日焼けをするとシミやそばかすの原因になるからと日焼け止めを使用している女性は多いかもしれません。ですが、頭皮も気にしていますか?頭皮も皮膚。きちんと日焼けから守らないとさまざまなトラブルが起きます。

そのひとつが薄毛です。髪は頭皮で作られていて、その頭皮がダメージを受けると丈夫な髪が作れなくなってしまいます。しかも日本人の多くは黒っぽい髪の色のため、光を吸収しやすく、ダメージを受けやすいのです。小学校の頃に、紙を黒く塗って虫眼鏡で光を当てると紙が燃える、という実験をしたことがあるかもしれませんが、これは黒色が光を吸収しやすい特徴を利用したものです。つまり体の中で日光によるダメージを受けやすいのは顔や手足の皮膚よりも頭なのです。

日光の紫外線は頭皮と髪にさまざまなダメージを与えます。たとえば髪に対しては髪のキューティクルがはがれやすくなり、髪の水分が保てなくなります。そして紫外線が髪の黒色の元であるメラニン色素を分解するので、髪の色が薄くなります。つまり髪が弱って細くなることで髪のボリュームが減り、抜けやすくなり、色が抜けることでさらに見た目の髪の量が減って見えてしまうのです。

頭皮に対しても、紫外線は日焼けという炎症を起こし、ヒリヒリ痛んだり、皮膚がはがれることでフケが増える原因になります。また髪を作る毛母細胞が傷害を受けると髪が作られなくなり、髪の黒色を作る色素幹細胞がダメージを受けると白髪の原因になったりします。

つまり今ある髪は痛んで抜けやすくなり、新しく作られる髪は弱く細く色が薄く、丈夫でないから抜けやすくなる、その結果として薄毛になってしまうということですね。

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頭皮や髪を日焼けから守る方法

日焼け止めを普段使わない人は薄毛になりやすいとすれば、顔や手足の日焼けに気を配っていない人は、おそらく頭皮の日焼けについては無頓着な人が多い結果だと考えられます。特に男性は日焼け止めを塗ったことがない人も多いのではないでしょうか?ですが、薄毛になってしまっては困りますね。

そこで、髪を守るためにどうしたらいいか、いくつか方法を紹介しましょう。一番簡単で男性でも可能なのは帽子です。今ではUVカット機能付きの帽子があります。できれば通気が良いものを選びましょう。帽子の中が蒸れるとこれも薄毛の原因になります。

どちらかといえば女性向きですが日傘という方法もあります。帽子だと髪に跡がつくのがイヤ、という人におススメです。そして髪にも使えるスプレー式などの日焼け止めもあります。

日焼け止めはこまめに使用することが必要で、きちんとシャンプーして洗い流すことが重要です。いつも分け目が同じだったり、別の原因で髪が薄くなった部分は日光が当たりやすいので、特に気をつけましょう。

WHO(世界保健機関)による“UVインデックス”という指標では、「弱い」から「極端に強い」まで5段階で紫外線の強さを分類しています。日本では、関東(つくば)の観測で3月から紫外線が「強い」時間帯があるようになります。3月〜10月は特に紫外線ケアに気をつけたい時期なのです。

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<参考文献>
■環境省
『紫外線環境保健マニュアル 2015』

執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

日焼け止めをつけて外出するようにしていない人は、人よりも薄毛になりやすくなるリスクが6.8倍になります。

A: 日焼け止めをつけて外出するようにしていますか?
B: 人よりも薄毛ですか?

A
はい いいえ
45.3%
140人
54.7%
169人
B
はい いいえ はい いいえ
1.62%
5人
43.69%
135人
11.0%
34人
43.69%
135人
Z検定値 4.36
オッズ比 6.8
信頼度 99.9%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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