心身ともにリラックス!緑茶の効果とは
リスク
2.18倍

心身ともにリラックス!緑茶の効果とは

週に1回以上、緑茶を飲んでいない人は、人よりもイライラすることが多くなるリスクが2.18倍になります。

解説

馴染みが深い緑茶!健康成分たっぷり

緑茶は、昔から日本人に馴染みがあるものですが、その歴史は、奈良・平安時代にさかのぼります。当時の中国のすすんだ文化を取り入れようとした遣唐使や留学僧が日本に茶を持ち帰ってきたことが、日本における緑茶の歴史の始まりといわれています。

緑茶というと、緑色の一般的なお茶をイメージすると思いますが、実は、煎茶、玉露、かぶせ茶、てん茶、ほうじ茶などの日本茶全般を指します。この緑茶には、身体に良い栄養素がたっぷり含まれており、よく耳にする栄養成分として“カテキン”があげられます。

カテキンは非常に強い抗酸化作用を持っており、余分な活性酸素を除去する働きがあります。カテキンの強い抗酸化作用によって、ガンや動脈硬化の予防が期待できます。また、カテキンには殺菌・抗菌作用もあり、虫歯を予防する効果もあります。さらに、カテキンには脂肪の代謝を促進して、体脂肪を減らす効果があります。これによって、血液中の悪玉コレステロールを減らす効果も期待できます。

また、カテキンはアレルギーの症状を引き起こす原因となるヒスタミンの放出を抑え、アレルギーの症状を緩和する効果もあるとされています。カテキンのほかにも、緑茶には抗酸化作用があるビタミンCも含まれています。緑茶はカテキンとビタミンCをダブルでとることができるので、効率よく免疫力アップにつなげることができます。

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緑茶にはイライラを抑え、リラックス効果も!

緑茶を習慣的に飲んでいると、イライラを抑える効果があるといわれています。このイライラを抑えてくれる栄養成分は、緑茶に含まれる“テアニン”とよばれる旨み成分です。

テアニンは、お茶の葉が太陽を浴びることによってカテキンに変化します。そのため、お茶の種類や葉を摘む時期によってテアニンの含有量は変化し、太陽の光をさえぎって育てる玉露やてん茶、かぶせ茶はテアニンが多く含まれています。テアニンは心の興奮を抑え、身体をリラックスさせてくれる効果があり、緑茶を飲むとリラックスしたときに多く出る脳波であるα波が増えるといわれています。

また、テアニンによってリラックスすることにより、血行や冷えの改善、高血圧予防などが期待できます。一息つきたいときやストレスが多いと感じたら、飲み物に緑茶をチョイスしてみると良いでしょう。ただし、緑茶に含まれる“タンニン”という成分は、鉄の吸収を阻害してしまう作用があります。鉄剤を飲んでいる人や貧血がある人は、1日に何杯もお茶を飲むことは控えたほうがよいでしょう。食事から少し時間をおいて、鉄の吸収には影響ない時間にお茶を楽しむようにしましょう。

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<参考文献>
■日本カテキン学会
『カテキンの効果・作用』

■伊藤園
『日本でのお茶の歴史』

執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、緑茶を飲んでいない人は、人よりもイライラすることが多くなるリスクが2.18倍になります。

A: 週に1回以上、緑茶を飲んでいますか?
B: 人よりもイライラすることが多いですか?

A
はい いいえ
55.0%
170人
45.0%
139人
B
はい いいえ はい いいえ
22.65%
70人
32.36%
100人
27.18%
84人
17.8%
55人
Z検定値 3.37
オッズ比 2.18
信頼度 99.9%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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