コンビニ弁当がフケの原因に
リスク
3.08倍

コンビニ弁当がフケの原因に

コンビニ弁当を食べないようにしていない人は、人よりもフケが多くなるリスクが3.08倍になります。

解説

フケの原因とは

フケとは、古くなった頭皮の角質がはがれ落ちるという生理現象によってできるものです。正常な人の場合、フケが気になるといったことはほとんどありません。しかし、頭皮や髪、服の上に白いフケが目立つほどついているときには、頭皮の環境が悪くなりフケが増加している可能性があります。

フケには、乾燥フケと脂性フケの2種類があります。乾燥フケは、頭皮が乾燥していることによって発生します。頭皮には正常であれば皮脂が適度に分泌されていて、炎症や紫外線から頭皮や髪を守り、健康に保つ働きをしています。しかし、シャンプーのしすぎや空気の乾燥などによって、頭皮の皮脂や水分が過剰に取り除かれてしまうと、頭皮の乾燥を招き角質がはがれやすくなってフケとなります。一方で、脂性フケでは皮脂が過剰に分泌されることによってフケが増加します。

脂性フケの原因としては、睡眠不足やストレス、ビタミンやミネラル不足、脂質や糖質の過剰摂取、ホルモンバランスの乱れなどが考えられています。皮脂が過剰に分泌されると“マラセチア”とよばれるカビの1種が増殖し、頭皮に炎症を起こすことでフケを増加させることがあるようです。

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コンビニ弁当を食べすぎることによる身体への影響

伝統的な日本食は栄養バランスが良く、健康的な食事として世界にも認識されてきました。しかし、最近の日本人は食生活の欧米化が進み、日々の忙しさもあいまってコンビニ弁当やファーストフード、外食などで、高カロリー・高脂肪の食事をとる傾向にあります。結果的に、肥満や糖尿病、脂質異常症(以前には“高脂血症(こうしけつしょう)”と呼ばれていました)、高血圧などの生活習慣病の増加を招いています。

日本のコンビニ弁当を対象にした研究では、1食で成人男性が1日に必要なエネルギーの半分を含む一方で、塩分は1日の摂取量の目安を超えており、野菜も1食で取るべき量の2割ほどしか入っていない弁当もあると報告されています。また、コンビニ弁当には揚げ物など満腹になりやすい食材が含まれていることも多く、脂質の過剰摂取になる傾向もあるようです。

コンビニ弁当ばかり食べていると、生活習慣病だけでなく頭皮の環境も悪くなります。脂性フケは、ビタミンやミネラル不足、高カロリー・高脂肪食によって悪化するといわれています。忙しいときにはコンビニ弁当を手に取ってしまうこともあるかもしれませんが、身体や頭皮の健康のためには野菜や魚を多めにして、揚げ物などの脂肪分の多い食材は避けるようにするとよいでしょう。

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<参考文献>
■埼玉県皮膚科医会
『フケ症-脂漏性皮膚炎はありふれた病気です』

■患者さん・ご家族のためのヤンセン ヘルスネット
『脂漏性皮膚炎・フケサイト』

■日本栄養・食糧学会誌
『食と病—生活習慣病を例として』

■新潟医療福祉学会誌
『コンビニエンスストア弁当の野菜量とエネルギー、脂肪エネルギー比率および食塩相当量との関連の検討』

執筆 : 医師 大塚真紀
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

コンビニ弁当を食べないようにしていない人は、人よりもフケが多くなるリスクが3.08倍になります。

A: コンビニ弁当を食べないようにしていますか?
B: 人よりもフケが多いほうですか?

A
はい いいえ
51.8%
160人
48.2%
149人
B
はい いいえ はい いいえ
5.18%
16人
46.6%
144人
12.3%
38人
35.92%
111人
Z検定値 3.59
オッズ比 3.08
信頼度 99.9%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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