解説
ジャンクフードのとりすぎにご用心!
ジャンクフードとは、栄養成分が非常に片寄っていて、身体に必要なビタミンやミネラルが少ない食品のことをいいます。一般的にジャンクフードと呼ばれるものには、ファーストフード、インスタント食品、スナック菓子、糖分が多い菓子や清涼飲料水などがあります。
これらのジャンクフードは手軽に食べられますが、実は、高カロリー、高脂肪、高塩分、そして大量の糖分を含むなど、生活習慣病を招く恐れがある栄養素が多く含まれていることもあり注意が必要です。『my healthy(マイヘルシー)』のアンケートでは、ジャンクフードを食べている人は、ウエストまわりがきつくて服が着られなくなるリスクが高まるという結果が出ました。
たとえばハンバーガーとポテトの組み合わせは、肉の脂肪分だけでなく揚げ油などの脂肪分がたっぷり含まれています。さらに炭水化物のパンと芋類の組み合わせで、どちらも糖質をたっぷりとることになります。また、ジャンクフードの味付けは濃いものが多いので、たくさん食べていると、知らないうちに塩分もたくさんとってしまうことになるのです。
また、菓子パンは軽くて食べやすいですが、袋の栄養成分表示を見ると、恐ろしくカロリーが高いものも少なくありません。食感が軽くて「菓子パンなら2個は食べられる」という人も多いのではないでしょうか。菓子パン2つで軽食、なんて思っていたら、実は軽いどころか、かなり重たい食事になっていることもあるのです。
菓子パンを2つ食べた分のカロリーよりも、主食、主菜、副菜、汁物とバランスが整った食事の方が、カロリーが低いということもあります。また、バランスのとれた食事の方が菓子パンよりもカロリーが高くても、代謝に必要な栄養素が充分に含まれ、菓子パンよりも太りにくい食事である場合も多くあります。

ジャンクフードと上手に付き合うには?
さらにジャンクフードの食事は、野菜が不足していることが多く、ビタミンやミネラル、食物繊維などをしっかりとることが難しくなります。そこで、サブメニューとして野菜サラダや野菜のスープ、野菜ジュースなどで足りない栄養素を補うようにしましょう。
また、ドーナッツや菓子パンなどは、身体を作るたんぱく質があまり含まれていないことが多いのです。そこで、たんぱく質もとれるものをチョイスすると良いでしょう。たとえば、コンビニにもよく置いてある、鶏肉やゆで卵、枝豆などといったたんぱく質がプラスされているようなサラダがおすすめです。
甘い飲み物に含まれている糖分は吸収されやすいため、飲んだ後に血糖値が急に上がる可能性があります。甘いジュースよりも、旬のフルーツがおすすめです。ジャンクフードをひんぱんに食べている人は、糖質をエネルギーとして使うときに必要なビタミンB1、脂質を消費するときに必要なビタミンB2も併せてとるように心がけましょう。

<参考文献>
■厚生労働省 e-ヘルスネット
『ファストフードのエネルギー(カロリー)』
執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
ジャンクフードを食べないようにしていない人は、3年以内に、ウエストがきつくて服が着られなくなりやすくなるリスクが2.03倍になります。
A: ジャンクフードを食べないようにしていますか?
B: ここ3年以内に、ウエストがきつくて服が着られなくなったことがありますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
43.4%
134人 |
56.6%
175人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
9.06%
28人 |
34.3%
106人 |
19.74%
61人 |
36.89%
114人 |
Z検定値 | 2.69 |
---|---|
オッズ比 | 2.03 |
信頼度 | 99.2% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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