解説
甘いものばかり食べていると虫歯になると、小さいころから教えられてきましたよね。虫歯にならないよう、食べ物の甘さは気にしていても、飲み物はついジュースなどの清涼飲料水を選んでいませんか?
実はそれ、虫歯を引き起こす危険な習慣です!ジュースや炭酸飲料など、多くの清涼飲料水には砂糖がかなり含まれているんです。
そもそも、虫歯のもとになるのは、一般に“虫歯菌”と呼ばれる細菌やいくつかの乳酸菌です。こうした菌は、ほとんどの人の口の中に普段からいる常在菌で、それ自体は決して悪者ではありません。
ところが、これらの菌は甘いものが大好き。
砂糖や甘味料のような甘味の強い糖質と出会うと、それを食べて酸を生み出します。この酸が歯を溶かすことでできてしまう、これが虫歯なんですね。
食べた後には「歯を磨こう」と思いますが、ちょっと飲み物で休憩した後に毎回歯を磨こうとはあまり思わないですよね。そのためつい見落としがちですが、虫歯予防のためには飲み物の選び方にも気をつけることが大切です。
水や緑茶を選ぶのはもちろん、紅茶やコーヒーも砂糖を加えないようにして、虫歯とバイバイしましょう!

<参考文献>
■長尾周格著 三五館
『歯医者が虫歯を作ってる』
編集 : 日本健康情報センター
統計データ
ジュースや炭酸飲料、砂糖入りのコーヒーや紅茶などの清涼飲料水をよく飲んでいる人は、虫歯になりやすくなるリスクが2.03倍になります。
A: ジュースや炭酸飲料、砂糖入りのコーヒーや紅茶などの清涼飲料水をあまり飲まないようにしていますか?
B: 人よりも虫歯になりやすいですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
52.1%
150人 |
47.9%
138人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
14.93%
43人 |
37.15%
107人 |
21.53%
62人 |
26.39%
76人 |
Z検定値 | 2.86 |
---|---|
オッズ比 | 2.03 |
信頼度 | 99.5% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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