緑黄色野菜を食べて不安&不眠を解消!
リスク
6.68倍

緑黄色野菜を食べて不安&不眠を解消!

月に1回以上、緑黄色野菜を食べていない人は、不安で眠れないことが多くなるリスクが6.68倍になります。

解説

緑黄色野菜には、心に効く栄養素がたっぷり!

緑黄色野菜とは、一般的に緑や赤、黄色の濃い野菜のことを指します。たとえば、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、トマト、かぼちゃ、にんじんなどなど。体内で必要に応じてビタミンAに変わる栄養素の“β-カロテン”が食べられる部分に一定以上含まれている野菜のことをいいます。もうひとつ淡色野菜と呼ばれる野菜もあり、こちらはレタスやキャベツ、白菜など色が薄く緑黄色野菜よりもカロテン含量が少ない野菜のことなのです。

緑黄色野菜には、身体の調子を整えるだけでなく、心の健康にも大切なビタミンの一種、“葉酸”が多く含まれています。葉酸は、「増血のビタミン」とも呼ばれ赤血球を作る際に必要な栄養素です。それだけでなく、たんぱく質の合成や分解、細胞分裂や成長を促進させる作用もあります。そして重要なのが感情や意思を伝えるために欠かせない神経伝達物質を作るのに必要な栄養素であるという点です。

葉酸が不足することにより、不安や不眠、うつなどの精神病のリスクが高まる可能性があるといわれています。葉酸は「葉」という文字を使っているように、元はほうれん草から見つかった緑黄色野菜に多く含まれている栄養素。心の健康と安眠のためにも緑黄色野菜をしっかりとるようにしましょう。

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驚異の抗酸化パワー!β-カロテンの働き

もうひとつ、緑黄色野菜には、抗酸化作用が強いβ-カロテンがしっかり含まれており、活性酸素を抑え、身体の錆びつきを防止する効果があるといわれています。なお、活性酸素は、私たちが呼吸して酸素を取り込む際に自然と発生し、細菌やウイルスをやっつけてくれる作用もあります。ですから悪い要素だけではないのですが、増えすぎると血管を錆びつかせ老化を促進してしまい、ガンや生活習慣病を招くリスクが大きくなってしまいます。

緑黄色野菜には、β-カロテン以外にも同じように抗酸化作用が強いビタミンCも多く含まれ、ダブルで酸化ストレスから身体を守る効果があるといえます。

野菜を食べ、抗酸化物質をしっかりとる習慣によって心や身体に良い影響を与える可能性が高いという報告があります。積極的に野菜をとるように心がけましょう。野菜は1日に350g以上、そのうち3分の1くらいを緑黄色野菜でとることを目標にしましょう。淡色野菜はβ-カロテンの量が緑黄色野菜よりは少ないものの、白血球の働きを高めたり、高血圧予防、むくみ予防、悪玉コレステロールを低下させるなどの効果があります。色の濃い野菜、淡い野菜のバランスをとりながら献立を組み立てましょう。

他に、不眠や不安、うつなどのメンタルに効く栄養素として、たんぱく質などに含まれる“トリプトファン”があります。肉や魚、大豆、乳製品などトリプトファンが多く含まれる食品も緑黄色野菜と一緒に食べることがおすすめです。

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<参考文献>
■米国心身症学会
『Association Between Optimism and Serum Antioxidants in the Midlife
in the United States Study』


■厚生労働省 健康日本21
『 栄養・食生活』

■あさひ・こころのクリニック
『うつ病と食事』

執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

月に1回以上、緑黄色野菜を食べていない人は、不安で眠れないことが多くなるリスクが6.68倍になります。

A: 月に1回以上、緑黄色野菜を食べていますか?
B: 不安で眠れないことはありますか?

A
はい いいえ
96.1%
297人
3.9%
12人
B
はい いいえ はい いいえ
29.77%
92人
66.34%
205人
2.91%
9人
0.97%
3人
Z検定値 3.19
オッズ比 6.68
信頼度 99.8%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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