目の疲れにドラゴンフルーツ
リスク
12.59倍

目の疲れにドラゴンフルーツ

週に1回以上、ドラゴンフルーツを食べていない人は、視力が裸眼で0.7未満になるリスクが12.59倍になります。

解説

ドラゴンフルーツとは?

ドラゴンフルーツの正式名称は“ピタヤ”ですが、皮が竜のうろこのように見えることから、日本ではドラゴンフルーツと呼ばれています。熱帯地域に生息するサボテンの仲間で、皮は赤く果肉は白やピンク、赤とさまざま。皮が黄色く、果肉が白いものもあります。実は柔らかく、キウイのような小さな種が散らばっており、食べるとサクサクした食感で、さっぱりとした甘みがあります。

ドラゴンフルーツは農薬をほとんど使わずに栽培できることから、日本でも沖縄や鹿児島などで栽培されるようになりました。最近ではスーパーなどでもよく目にするようになっています。

ドラゴンフルーツは皮に張りがある新鮮なものを選びましょう。日持ちはあまりしないので、野菜室に入れてなるべく早めに食べましょう。味がなかなかなじめないという人は、レモンをかけたり、はちみつをかけると食べやすくなるので試してみてくださいね。

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アントシアニンが目によいって本当?

ドラゴンフルーツにはビタミンや食物繊維、葉酸などさまざまな栄養素が含まれています。それだけでなく、フルーツの鮮やかな色の成分、ポリフェノールも多く含まれています。中でも目に良いと期待されているのが“アントシアニン”です。アントシアニンは植物が紫外線から身を守るために作られていると考えられています。

アントシアニンは、目の網膜で光を感知するたんぱく質の一種に働きかけます。このタンパク質は、光を関知した情報を脳に送るときに分解され、また再合成されて次の光を受け取る準備をするという働きをしています。ところが加齢や眼の疲れによりこのタンパク質の再合成がうまくできなくなると目のかすみなどの症状が出てきます。アントシアニンはこのタンパク質の再合成を助けるのではないかと期待されているのです。

ただし、目に対するアントシアニンの効果は、現在のところ確実なものとまではいえません。薬のように、アントシアニンを含むフルーツを食べるとすぐに目がよくなる、というものではないのです。

見えづらさや目のかすみなどの症状が起きる“眼精疲労(疲れ目)”について、中年男性のうち、早くから疲れ目になる人と、疲れ目になりにくい人の食事パターンを比べた研究があります。それによると、疲れ目になりにくかった人はパン食を中心に肉や魚などのタンパク質をしっかり食べ、野菜やフルーツもとり、お酒は控えめだったといいます。反対に、早くから疲れ目を感じていた人はお酒を飲むことが多く、食塩を多くとっていました。

ドラゴンフルーツを積極的に食べている人は、普段からフルーツが好きでよく食べているのだとも考えられます。野菜やフルーツを含むバランスのよい食事をしていて、自然と眼精疲労を感じにくい食事パターンになっているのかもしれません。

そこで、ドラゴンフルーツだけでなく、フルーツを毎日の食事にとり入れてみてはいかがでしょうか?アントシアニンが含まれるフルーツならば、イチゴやブルーベリー、ブドウなどが手軽に食べやすいですね。また、疲れ目解消にも大切なビタミンAに変わる成分は、みかんやすいか、びわなどに多く含まれています。目だけでなく身体の健康に大切なビタミンCが多く含まれているのは、レモンや柿、キウイなど。さまざまな季節のフルーツを食べて、目の健康を守りましょう。

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<参考文献>
■国立健康・栄養研究所
『「健康食品」の素材情報データベース アントシアニン』

■Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition
『Anthocyanins and anthocyanin-rich extracts:role in diabetes and eye function.』

■家政学雑誌
『中年期男性の眼精疲労の発現と食物摂取』

執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、ドラゴンフルーツを食べていない人は、視力が裸眼で0.7未満になるリスクが12.59倍になります。

A: 週に1回以上、ドラゴンフルーツを食べていますか?
B: 視力は裸眼で0.7未満ですか?

A
はい いいえ
1.0%
6人
99.0%
591人
B
はい いいえ はい いいえ
0.17%
1人
0.84%
5人
70.85%
423人
28.14%
168人
Z検定値 2.95
オッズ比 12.59
信頼度 99.6%
集計数:597人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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