頭痛解消には、みかんの外皮が効く?
リスク
2.89倍

頭痛解消には、みかんの外皮が効く?

みかんを黄色い皮ごと食べていない人は、年に1回以上、頭痛になりやすくなるリスクが2.89倍になります。

解説

寒い季節は外からも内からも陳皮で身体を温めよう!

みかんの外側の黄色い皮は、食べることなくほとんどの人が捨ててしまっているものでしょう。ですが、実はみかんの皮には、身体に良い成分がたっぷり含まれています。みかんは、外の皮も含めて丸ごと食べることができるので、捨てる部分がない果物といっても過言ではありません。

みかんの外側の皮を乾燥させたものを「陳皮(ちんぴ)」といいます。陳皮は、中国では生薬の一種として使用されており、日本でも漢方薬などに使うなど広く利用されています。

陳皮には、リラックス効果がある“リモネン”や“テルピネン”とよばれる香りの成分が含まれています。陳皮をお風呂に入れることで、血管を広げ血流を良くすることができます。これが肩こりや腰痛、頭痛などの症状を和らげてくれるのですね。身体をリラックスさせ、ストレス解消にもなりますので、疲れた日には陳皮を入れたお湯にゆっくり浸かることがおすすめです。

陳皮の使い道は湯船に浮かべるだけではありません。陳皮を食べると、頭痛のリスクを減らすことが期待できるのです。陳皮は、家庭で手軽に作ることができます。作り方はいたってシンプル。食べ終わったみかんの外の皮を粗く刻み、ザルなどの上に乗せて陰干しし、カラカラになるまで乾燥させれば完成です。

乾燥させた陳皮は、フードプロセッサーなどで粉にした後、料理などに入れて食べてもOK。また、お湯に入れて飲んでも身体が温まって代謝が良くなります。寒い季節には、お風呂や飲み物、料理などに活用しやすいので、ぜひお試しください。

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陳皮には血流を改善させる栄養成分がたっぷり

陳皮にはリモネンやテルピネンなどの香り成分だけでなく、“ヘスペリジン”とよばれる栄養素が含まれ、これが頭痛を緩和する作用と深く関係があります。ヘスペリジンは、毛細血管を強くし血流を良くする効果があるのです。

ヘスペリジンは、陳皮だけでなく、みかんの房についた白い筋にも多く含まれています。ですから、みかんを食べるときには、白い筋も捨てずに食べるようにしましょう。毛細血管を強くすることで、身体のすみずみまで血液がとどき、冷え性を改善することができます。

血流が悪いと、肩や首がこってしまい、頭痛をおこしてしまうリスクが高くなりますね。頭痛や冷えを感じやすい人は、陳皮を食べて身体を温めてみてはいかがでしょうか。さらに、ヨーグルトに陳皮をトッピングしたり、血流を良くするビタミンEが多いナッツ類を加えるのもおすすめです。

みかんには、抗酸化作用が強いビタミンCも多く含まれています。風邪が流行する冬は意識して食べたいフルーツです。ただし、糖分が多く含まれていますので、1日に多くても2個程度を目安に食べるように心がけましょう。

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<参考文献>
■グリコ健康科学研究所
『血管の健康を保つ ヘスペリジン』

■文部科学省
『5.成果 第1章 機能性成分等新たな健康の維持増進に関わる成分の分析に対するニーズ調査』

■グリコ健康科学研究所
『古くから利用されてきたヘスペリジン』

執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

みかんを黄色い皮ごと食べていない人は、年に1回以上、頭痛になりやすくなるリスクが2.89倍になります。

A: みかんは黄色い皮ごと食べていますか?
B: 年に1回以上、頭痛になりますか?

A
はい いいえ
10.1%
60人
89.9%
537人
B
はい いいえ はい いいえ
5.03%
30人
5.03%
30人
66.83%
399人
23.12%
138人
Z検定値 3.97
オッズ比 2.89
信頼度 99.9%
集計数:597人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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