トマトが良質な睡眠を助ける
リスク
2.15倍

トマトが良質な睡眠を助ける

週に1回以上、トマトを食べていない人は、眠りが浅くなるリスクが2.15倍になります。

解説

睡眠に有用なトマトの成分

「なかなか寝つけない」「すぐに目が覚めてしまう…」「朝起きたときにすっきりしない」といった睡眠のトラブルで困っている人も多いかもしれません。短期間の睡眠不足なら週末の「寝だめ」で解消できますが、長く続くと“睡眠負債”となり、生活習慣病などにもつながるリスクを高めてしまいます。

そこで、睡眠トラブルを感じている人は、一度トマトを試してみましょう。トマトには良質な睡眠につながると考えられる成分が複数種類含まれており、それぞれの成分がさまざまな角度から快眠をサポートしてくれるのです。では、トマトのどんな成分が睡眠を改善してくれるのか、見ていきましょう。

まずは“GABA(ギャバ)”です。GABAには脳の興奮を抑えてくれる効果があります。ストレスや不安なことがあると、脳が興奮状態になります。心配ごとがあって、布団に入ってもグルグル考えてしまって寝られない…ということがありますね。こうした悩みを抱えている人には、GABAを多く含む食品を取り入れることをおすすめします。

また、GABAには身体の中心温度を下げる効果があります。夜になって適度に身体の内側の温度が下がると眠気を感じるようになるので、GABAだけでも二重に良眠の効果があります。しかも、トマトは野菜の中でもGABAが含まれる量が最も多いのです。

そして眠気に関連するホルモンであるメラトニン。病院でも、不眠の人にメラトニンを増やす薬が処方されることがあります。また、メラトニンは年齢を重ねるごとに分泌量が減っていってしまいます。高齢になると寝付きにくくなるのはメラトニンが減ってしまうことが原因なんですね。メラトニンは人間の体内にだけあるのではなく、さまざまな植物にも含まれています。特にトマトはメラトニンを多く含み、食事で取りやすいことからメラトニン摂取にはおすすめの食べ物です。

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トマトは適度に美味しく食べよう

トマトにはこのほかにも、赤い色の元になるリコピン、酸味の元となり、疲労回復に効果的なクエン酸、塩分を身体の外に出してくれるカリウムなど、さまざまな栄養素や機能性成分が含まれています。また、中年女性がトマトジュースを一定の期間飲み続けたところ、休息しているときのエネルギー消費量が増え、血液の中の中性脂肪が減ったという報告もあります。

トマトが睡眠だけでなく、身体全体の健康にもよいことはわかりましたが、トマトは1日にどの程度食べるのがよいのでしょうか?日本では、野菜を1日に350g以上食べましょう、といった目標が打ち出されています。ただ、いくら野菜がよいとはいっても、トマトだけ、キャベツだけというように1種類の野菜ばかりを食べるのでは栄養がかたよってしまいます。また、トマトを食べ過ぎると尿酸値が上がり、通風のきっかけになるという報告もあります。

そこで、1種類の野菜を70〜80g、これを何種類かバランスよく食べることが健康につながるという考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。小ぶりのトマト1個はちょうど80gくらい。良質の睡眠と健康を目指してトマトを食べるとしても、1日1〜2個程度がよさそうです。

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統計データ

週に1回以上、トマトを食べていない人は、眠りが浅くなるリスクが2.15倍になります。

A: 週に1回以上、トマトを食べていますか?
B: 眠りが浅いですか?

A
はい いいえ
49.8%
154人
50.2%
155人
B
はい いいえ はい いいえ
16.83%
52人
33.01%
102人
26.21%
81人
23.95%
74人
Z検定値 3.28
オッズ比 2.15
信頼度 99.8%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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