身体を温めて集中力アップ
リスク
1.4倍

身体を温めて集中力アップ

できるだけ体を冷やさないような生活をおくっていない人は、人よりも集中力が続かなくなるリスクが1.4倍になります。

解説

脳の活性化は高い集中力を生む

勉強やスポーツなどの場面で、自分の持っている能力を最大限に発揮するためには集中力がとても重要になります。特に、スポーツの大会や試合においては、普段の練習よりも力を発揮して自分でも驚くような結果が突然出ることもありますね。多くの人が「集中すること」によってよい結果を出した経験があるのではないでしょうか。

誰もが身につけたいと思うこの集中力は、脳が大きく関わっています。集中力が高くなっているときは、脳内に大量の神経伝達物質が送られ、神経回路が活性化された状態になっています。勉強するときはもちろん、スポーツで筋肉を動かすときも脳内の神経回路が活性化していると、高い能力を発揮することができます。

集中力の高い状態では、脳に多くのエネルギーが必要になります。特に、長時間ずっと集中していると、脳内に蓄積されているはずのエネルギーが枯渇してしまいます。そこで大事なことは、脳にエネルギーを十分に送り続ける工夫をすることです。

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血液循環をよくして脳にエネルギーを送ろう

安静にしている状態では、脳に送られる血液量は、血液全体の約15%といわれています。脳が活性化した状態になると、さらに多くのエネルギーを脳へ送るために、脳に送られる血液の量が増えます。また、血液中に含まれるエネルギーをつくり出すもととなる酸素や糖なども、もっと多く必要になります。

受験勉強のときには、休憩をとって甘いものを食べて頭をリフレッシュした経験のある人も多いでしょう。これは、脳で大量に消費した糖を補うために甘いものを食べるわけです。ただ、甘いものを食べて糖を補給しても、その糖を十分に脳まで届けることができなければ、効果は半減してしまいます。

そこで重要なのは、血液の循環をよくすることです。血管の中を血液がうまく流れるようになれば、エネルギーを効率よく送ることができます。血液の循環をよくするためにも、身体を冷やさないように心がけることは非常に大切です。

普段から血行をよくするには、適度な運動が大切。特に脚の筋肉は血管を収縮させて血液を押し上げるポンプのような役割を持っているため、脚を動かすと血行を改善できます。通勤や通学、生活の中で少し歩く時間を増やしたり、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を上り下りしたりするといった行動で運動量を増やすことができます。座って作業する合間にも、意識して席を立つ時間をとって血の巡りをよくしましょう。

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<参考文献>
■中村隆一、齋藤宏、長崎浩著 医歯薬出版
『基礎運動学 第6版』

執筆 : 理学療法士 田中渉
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

できるだけ体を冷やさないような生活をおくっていない人は、人よりも集中力が続かなくなるリスクが1.4倍になります。

A: できるだけ体を冷やさないような生活をおくっていますか?
B: 人よりも集中力が続かないほうですか?

A
はい いいえ
57.9%
609人
42.1%
442人
B
はい いいえ はい いいえ
20.93%
220人
37.01%
389人
18.55%
195人
23.5%
247人
Z検定値 2.62
オッズ比 1.4
信頼度 99.1%
集計数:1051人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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