ゴマと集中力の関係
リスク
1.72倍

ゴマと集中力の関係

週に1回以上、ゴマを食べていない人は、集中力が続かなくなるリスクが1.72倍になります。

解説

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大切な試験や仕事で成果を出すためには、集中力がとても大切ですね。集中力を高めるには、普段の食生活が重要になってきます。普段の食生活で、集中力を高める栄養素をしっかり取ることが、しっかり集中できる身体づくりのカギなんです。

まず、脳を円滑に働かせるためには糖質(炭水化物)が重要ですが、この糖質を利用しやすくする栄養素がビタミンB1です。また、カルシウムやポリフェノールは、脳が興奮して注意力散漫になるのを抑制し、落ち着かせる働きがあります。さらに、糖質を脳で使われるエネルギーに変える際には酸素が使われるので、酸素を運ぶ赤血球の材料となる鉄分も重要です。

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ゴマの栄養

こうした紹介した栄養素を、バランスよく含んでいる食べ物があります。これが、おなじみのゴマなんです。

ゴマは色によって、白ゴマ、黒ゴマ、黄ゴマ、茶ゴマ、金ゴマなどに分かれています。皮の色は違っても、どのゴマにも、脂質、タンパク質、カルシウム、鉄、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンEなどさまざまな栄養素が含まれているのです。

ゴマの主成分である脂肪には、リノール酸、オレイン酸などの身体に必要な脂肪酸も含まれおり、血管を詰まらせる原因になるLDLコレステロールを減らす効果があるといわれています。糖質をエネルギーに変えるときに使われる酸素は赤血球によって運ばれますが、血管が詰まってしまうと赤血球も通りにくくなってしまいますので、血管を詰まらせないように、リノール酸やオレイン酸が不足しないように摂取することが重要になります。

また、ゴマには、セサミンやサミノール、ビタミンEなどの抗酸化成分が多く含まれています。ゴマには色々な種類がありますが、黒ゴマにはポリフェノール、金ゴマにはフラボノイドなどといったように、種類によってさまざまな抗酸化成分が含まれています。脂肪酸などは酸化しやすい性質があるのですが、ゴマそのものが抗酸化成分を併せ持っているため、栄養価が損なわれにくい食品といえるのです。

ビタミンE、セサミンなどの抗酸化成分は疲れを取り除いてくれる働きもありますので、脳の疲れ防止にも効果的。このように、脳を落ち着かせると報告されている栄養素が、ゴマの中にはぎゅっと詰まっているんです。

ゴマは単独で食べても、ほかの食事と一緒に食べても集中力アップに力を発揮してくれます。できるだけさまざまな栄養素を含む食事の方が集中力が高まるという報告もあります。いつもの料理にふりかけるだけで味や香りに変化をつけることができるので、通常の食事に合わせて取り入れてみてはいかがでしょうか。

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<参考文献>
■杉田浩一他編、医歯薬出版株式会社
『日本食品大事典 第3版』

■大塚製薬
『デキる人の栄養バランス』

執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、ゴマを食べていない人は、集中力が続かなくなるリスクが1.72倍になります。

A: 週に1回以上、ゴマを食べていますか?
B: 人よりも集中力が続かないほうですか?

A
はい いいえ
38.4%
387人
61.6%
622人
B
はい いいえ はい いいえ
11.99%
121人
26.36%
266人
27.06%
273人
34.59%
349人
Z検定値 4.0
オッズ比 1.72
信頼度 99.9%
集計数:1009人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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