たった10分!体を柔らかくする夏のお風呂
リスク
1.87倍

たった10分!体を柔らかくする夏のお風呂

夏場でも湯船に浸かるようにしていない人は、同年代の人よりも体が硬くなりやすいリスクが1.87倍になります。

解説

体の硬さはさまざまな不調の原因に…

あなたは身体が硬いほうですか、それとも柔らかいほうですか?もしかすると、硬いほうでも今はそれほど気になっていない、という人も多いかもしれません。ですが、そんな人は要注意です!身体が硬いということはつまり、関節を動かしにくいということ。実はこれが、さまざまな不調を招くことがあるのです。

まず、膝や腰など、大きな関節の曲げ伸ばしのしやすさは、姿勢のよさに影響します。腰の関節が硬くて動かしにくい状態だと、長時間座っているときに上半身のバランスをとりにくくなります。すると、背中が曲がって姿勢が悪くなるばかりでなく、首に負担がかかり、肩こりを引き起こすことも。なかなか治らない肩こりは、身体の硬さが原因かもしれません。

また、身体が硬いほど、血液の流れが滞る動脈硬化が進みやすいことがわかっています。さらに年齢が上がるにつれて、関節をスムーズに動かせないことでつまづきやすくなったり、骨が弱りやすくなったりしてしまうこともあるんですよ。

身体が柔軟な人は、足首の関節をしっかり曲げ伸ばしして歩くことができるため、運動効果が上がります。ウォーキングなどの運動でも、痩せやすい身体になるのです。

とはいえ、運動不足や加齢によって、身体はどうしても硬くなっていくもの。ですが、ご安心を!効果的なストレッチをくり返し行うことで、柔軟性は取り戻すことができるんです。

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たった10分でOK!ぬるめのお風呂で身体を柔らかく

痛いのが嫌で、つい続けられなくなってしまうこともあるストレッチ。効果的に行うには、どのようにしたらいいのでしょうか?

大切なのは、筋肉を温めて動かしやすくすること。そのための入浴の仕方に、ちょっとしたポイントがあります。

2012年に日本で行われた研究で、ぬるめのお湯で入浴すると、足首の関節を動かせる角度が大きくなることがわかりました。入浴時間は、10分程度でも効果があるとのこと。また、炭酸を溶け込ませた微発泡のお湯と、何も入れていないお湯でそれほど効果に違いはありませんでした。つまり、お湯に10分浸かるだけで、身体が柔軟になることが判明したのです。

冬場はともかく、暑い夏はシャワーでさっとすませたい…そんなときでも、できるだけお湯に浸かる習慣をつけましょう。体温よりも低いぬるめのお湯に、たった10分でOK。これなら汗だくになることもなく、充分に効果もあります。

そして、お風呂上がりの筋肉がほぐれた状態で、ストレッチをするとますます効果的です。ストレッチは、筋肉や腱を痛めないよう、反動をつけずゆっくり行うようにしましょう。また、痛くなるまで伸ばさないのもポイント。痛みを感じる手前まで、ゆっくり、大きく伸ばすようにします。このとき、呼吸は止めないように気をつけてくださいね。もし、呼吸をしながら動作するのが難しい場合は、声に出して数を数えると自然に息を吐くことができますよ。

柔らかな身体で、年齢に負けない健康な毎日を過ごしましょう!

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<参考文献>
■国立障害者リハビリテーションセンター自立支援局 別府重度障害者センター
『「在宅生活ハンドブック No.9」終了後の関節可動域訓練』

■日生気誌
『人工炭酸泉への入力時間の違いが関節稼動域に与える影響』

編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

夏場でも湯船に浸かるようにしていない人は、同年代の人よりも体が硬くなりやすいリスクが1.87倍になります。

A: 夏場でも湯船に浸かるようにしていますか?
B: 同年代の人よりも体が硬いですか?

A
はい いいえ
55.2%
159人
44.8%
129人
B
はい いいえ はい いいえ
23.96%
69人
31.25%
90人
26.39%
76人
18.4%
53人
Z検定値 2.62
オッズ比 1.87
信頼度 99.1%
集計数:288人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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