パイナップルを食べて良質の睡眠を
リスク
12.8倍

パイナップルを食べて良質の睡眠を

週に1回以上、パイナップルを食べていない人は、寝つきが悪くなりやすくなるリスクが12.8倍になります。

解説

女性に多い「むずむず脚症候群」とパイナップル

夏は、パイナップルの旬。日本では輸入品が出回っているため、通年食べることができますが、国産のパイナップルは7〜8月ごろに季節のおいしさを味わうことができます。

みずみずしく食べやすいパイナップルは、よい睡眠をとるためにも役立つフルーツなのです。とくに寝つきが悪くて困っている人におすすめです。

女性に多い睡眠トラブルのひとつに、「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」と呼ばれるものがあります。これは、夜になると脚が痛がゆいような、むずむずする感じに襲われるというもの。歩き回ったりして脚を動かすとむずむずする感覚は消えますが、眠ろうとして布団に入り、身体を動かさなくなるとまた起きてしまいます。そのためなかなか寝つけず、眠っても疲れがとれなかったり、睡眠不足になったりしてしまうのです。

むずむず脚症候群は鉄欠乏性貧血の人に起きやすいとされています。貧血の解消のためには食事で鉄分をとることが大切ですが、鉄分を多くとるために食事の量を増やすのではエネルギーのとり過ぎになりますし、そんなにたくさん食べられないという人も多いことでしょう。

そこで、食事のときにとった鉄分を効率よく吸収できるようにする必要があります。鉄分が多く含まれる赤身の肉などを食べるときに、鉄分の吸収を助けるビタミンCを一緒にとるのです。

ビタミンCをとることができる野菜やフルーツはいろいろありますが、生のパイナップルもそのひとつ。パイナップルのビタミンCはレモンやキウイほど多くはありません。しかし、パイナップルは肉料理の付け合わせにぴったりなフルーツなので、食事のときに鉄分と一緒にとれるというメリットがあります。加えて、サラダのドレッシングにレモンジュースを使ったり、デザートにキウイを食べればなおよし、ですね。

また、フルーツの消費が少ないとされる日本人にとって、手軽に食べられるパイナップルは毎日のフルーツとしておすすめです。最近では、果汁が多すぎず果肉が変色しにくいことから、パイナップルはカットフルーツの主力選手として消費が伸びているといいます。

皮付きのパイナップルをカットしてすぐに食べることができればよいのですが、保存や量を考えると毎日は難しいでしょう。その点、カットフルーツなら手軽に食べることができます。砂糖を使ったシロップ漬けの缶詰や、ビタミンCが大幅に減ってしまうジュースよりは、生で食べられるカットフルーツがおすすめです。

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パイナップルに肝臓をいたわる効果があるかも?

パイナップルの果汁から作られたフルーツビネガーの一種に、パイナップルビネガーというものがあります。これをマウスに与えたところ、市販の解熱鎮痛剤や風邪薬に含まれている成分“アセトアミノフェン”が原因となる肝障害の程度を示す物質の量が減ったという報告があります。

アセトアミノフェンは基本的には安全な薬品ですが、お酒を日常的に大量に飲んでいるとアセトアミノフェン肝障害のリスクが高まりやすくなります。こうした人が、自己判断で風邪薬を飲み過ぎることで、肝障害につながってしまうことがあるのです。パイナップルビネガーの肝臓保護効果は研究中ではありますが、肝障害による疲労感、だるさ、食欲不振、不眠といった症状を軽減できるかもしれません。

ただし、パイナップルは果物アレルギーの原因になることもあります。口腔アレルギー症候群という花粉症の人に多い果物アレルギーとして、日本でも症状を持つ人が増えつつあります。パイナップルを食べて、口の中に痛みやかゆみ、のどのかゆみなどを感じることが多い場合は、医療機関で相談してみましょう。

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統計データ

週に1回以上、パイナップルを食べていない人は、寝つきが悪くなりやすくなるリスクが12.8倍になります。

A: 週に1回以上、パイナップルを食べていますか?
B: 寝つきが悪いほうですか?

A
はい いいえ
5.8%
18人
94.2%
291人
B
はい いいえ はい いいえ
0.32%
1人
5.5%
17人
40.45%
125人
53.72%
166人
Z検定値 3.13
オッズ比 12.8
信頼度 99.8%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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