風邪の後にはパイナップルで回復
リスク
4.51倍

風邪の後にはパイナップルで回復

週に1回以上、パイナップルを食べていない人は、風邪を引くと人より完治するまでに時間がかかりやすくなるリスクが4.51倍になります。

解説

パイナップルのビタミンCとクエン酸で風邪回復をサポート

パイナップルの原産地はブラジルで、日本には江戸時代末期にオランダ船によってもたらされたといわれています。パイナップルはデザートとして生で食べても美味しく、肉料理にも加えられることがある万能フルーツです。パイナップルにはさまざまな栄養素が含まれているのですが、実はその栄養素の中には、風邪を引いたあとの回復期に身体を助けてくれる栄養素があるのです。

風邪からの回復を助けてくれる栄養素のひとつとして挙げられるのが、ビタミンCです。風邪を引いて熱が出たときには、免疫の働きでビタミンCが大量に消費されます。ビタミンCが豊富なパイナップルをしっかり食べて、消費されたビタミンCを補いましょう。

パイナップルに含まれている風邪からの回復期に効果がある栄養素は、ビタミンCだけではありません。パイナップルには、抗酸化作用や疲労回復効果、免疫力をアップさせてくれるクエン酸が多く含まれているのです。風邪のときにはウイルスや細菌を撃退しようと身体が熱を出すため、エネルギーを大量に消費してしまいます。クエン酸は糖質を分解して筋肉のエネルギーを新たに作り出す働きを助けてくれるのです。つまり、クエン酸を多く含むパイナップルを食べることで、風邪から回復するときのエネルギーを得ることができる、というわけですね。クエン酸を多く含む食品としては、他にも梅干しやレモン、酢、みかんなどがあります。

風邪を引いたときは、ゆっくり休むことも重要です。風邪を引いたときには、疲労回復を助けるビタミンCやクエン酸が多いフルーツをしっかり食べて休息をとり、長引かせないようにしましょう。

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パイナップルに含まれる、たんぱく質分解酵素とは?

パイナップルには、そのほかにもビタミンB1、食物繊維、たんぱく質分解酵素の“ブロメライン”などの栄養素が含まれています。ビタミンB1は糖質の代謝をスムーズにさせる効果があり、不足すると疲れやすくなったり集中力が低下する原因になります。もちろん、風邪で消耗した後にもエネルギーをちゃんと補う必要がありますね。パイナップルを食べてビタミンB1を補給し、糖質からエネルギーを作り出しましょう。また、食物繊維は腸内環境を良くしますので、免疫を司る最大の器官である腸をきれいにし、免疫機能を強化してくれます。

たんぱく質分解酵素は、たんぱく質の消化や吸収を助けてくれます。風邪で体力が落ちているときには重い食事をとりづらいですよね。そこで、たんぱく質の消化や吸収を高めてくれるパイナップルを食事の際に一緒に食べることで、胃腸の負担を減らすことができるのです。また、肉を柔らかくする効果がありますので、調理の際にパイナップルを使うと美味しく食べられます。ブロメラインは60℃以上の加熱で効果が失われてしまいますので、パイナップルを加える場合はなるべく加熱時間を短く調理の最後に加えると良いでしょう。

パイナップルを加える料理というと酢豚がありますが、ほかにもステーキやポークソテーなどの肉料理の上にのせるのもおすすめです。胃腸の調子が戻ってきて、「しっかりたんぱく質をとるぞ」というときにはパイナップルを添えた肉料理もよいでしょう。風邪の回復を助ける栄養素がたっぷり含まれているパイナップルを適度に食べて、回復をサポートしましょう。

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<参考文献>
■農畜産業振興機構 砂糖類情報
『スポーツ選手の食事法』

■野菜等健康食生活協議会
『3.主な果物の生理機能 パイナップル』

執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、パイナップルを食べていない人は、風邪を引くと人より完治するまでに時間がかかりやすくなるリスクが4.51倍になります。

A: 週に1回以上、パイナップルを食べていますか?
B: 風邪を引くと人より完治するまでに時間がかかりますか?

A
はい いいえ
5.7%
34人
94.3%
563人
B
はい いいえ はい いいえ
0.5%
3人
5.19%
31人
28.64%
171人
65.66%
392人
Z検定値 2.69
オッズ比 4.51
信頼度 99.2%
集計数:597人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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