解説
老けて見えるのは冷えのせい?
見た目で「実際の年齢よりも年上に見える」なんていわれたらショックですよね。鏡を見て、どうしてそんな風に見えるのかしら、などと顔のシワや張りなどがとても気になってしまいます。そんなときには生姜をとりましょう!
生姜は見た目や容姿にどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。生姜といえば、冷え症に効くと有名です。冷えとは、体内の血流が滞った状態です。血液は身体の隅々に栄養や酸素を届け、不要な物質を回収する役割を果たしています。通常、血液は皮膚にも行きわたっており、それによって新陳代謝がきちんと働くのですが、冷えによって血流が滞っていると、この新陳代謝がうまくいかなくなってしまいます。
つまり冷えに効く生姜は、皮膚の新陳代謝を促してくれるのですね。さらに、体温が下がった状態では免疫力も下がってしまい、皮膚が外部から受ける紫外線や気温差といったストレスに対しても弱くなってしまいます。また、リンパの流れも悪くなるので、むくみやセルライトも増えてしまいます。冷えは中年太りの原因にもなってしまうのです。

ショウガオールは乾燥生姜でとろう!
では、生姜はどうして冷えに効くのでしょうか。乾燥した生姜には、生姜のピリッとした辛みのもとである“ショウガオール”という成分が含まれています。このショウガオールには、血管内で血液が固まるのを防ぎ、血管を拡張させることによって血行を促進する効果があります。さらに、抗酸化作用もあるので、老化の原因になる活性酸素の発生を防いでくれます。これは肌だけでなく、がんの予防にも効果が期待できます。
このショウガオールは、実は生の生姜にはほとんど存在しません。生の生姜には“ジンゲロール”という成分があり、これに熱を加えて水分を抜くことでショウガオールに変化するのです。しかし、加熱といっても100℃以上の熱を加えてしまうとショウガオールが減ってしまいます。そのため、生の生姜をスライスして天日で干して乾燥させると、効率よくショウガオールをとることができます。
生の生姜に多く含まれるジンゲロールには汗を出す効果がありますが、汗と一緒に熱を放出してしまうので、その後で体温が下がってしまうこともあります。皮膚の状態を改善させたいのであれば、乾燥した生姜を意識してとってみましょう。干した生姜の入ったジンジャーティーなどもおすすめです。

<参考文献>
■環境省 COOL CHOICE
『しょうがをまるごと食べよう!ウォームビズしょうがレシピ〜スープ編〜』
執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
週に1回以上、生姜を食べていない人は、実年齢よりも年上に見られやすくなるリスクが2.51倍になります。
A: 週に1回以上、生姜を食べていますか?
B: 実年齢よりも年上に見られますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
43.4%
134人 |
56.6%
175人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
4.85%
15人 |
38.51%
119人 |
13.59%
42人 |
43.04%
133人 |
Z検定値 | 2.88 |
---|---|
オッズ比 | 2.51 |
信頼度 | 99.6% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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