おいしいフルーツで身体ニキビが予防できる
リスク
2.67倍

おいしいフルーツで身体ニキビが予防できる

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、背中にニキビができやすくなるリスクが2.67倍になります。

解説

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背中や胸などにできるニキビ。ぶつぶつと赤くふくれて嫌なものですね。今回は、そんな嫌なニキビを予防できる方法をご紹介したいと思います。身体ニキビ予防をして、すべすべの肌を手にいれましょう!

嫌なニキビの原因は、実はカビの一種“マラセチア”。“マラセチア”は人の身体の表面にいます。皮脂や水分のバランスが崩れると、この“マラセチア”のせいで毛穴の中が炎症を起こしてしまい、身体ニキビができてしまうんです。

皮脂や水分のバランスは、背中や胸など皮膚の表面で皮脂が多くなりすぎたり、汗をべったりかいたままでいたりすると崩れやすいのです。汗をかく夏に身体ニキビが増えてしまうのは、このせいだったんですね。

ということは…皮脂のバランスを正常に戻すことで、身体ニキビが予防できます。

皮脂のバランスを正常にするのに良い食べ物をご紹介します。それは…食物繊維いっぱいのフルーツです!

どうして食物繊維が身体ニキビを予防するの?と思われるかもしれませんが、食物繊維は糖分や脂肪の吸収を防いでくれる働きがあるんです。特にフルーツには食物繊維がたくさん含まれていて、中でもラズベリー、ブルーベリー、イチゴなどのベリー類は、食物繊維がたっぷり!りんごやかんきつ類も、皮ごと食べることで食物繊維がたくさんとれます。

皮膚への刺激は、身体ニキビを悪化させてしまいます。食べ物だけではなく、ゆったりめの服を着て、汗をかいたときに服が肌に張り付かないようにしたり、刺激の強い合成界面活性剤が入ったシャンプーを避ける、といった皮膚への刺激を少なくする工夫もしてみましょう。

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身体ニキビの原因はカビ!?

背中や胸などの身体にできるニキビは“マラセチア”と呼ばれる真菌(カビ)の一種が原因です。カビが原因!?と、びっくりしてしまいますよね。

顔にできるニキビとは原因が違って、顔のほうは、“アクネ菌”と呼ばれる細菌の一種が原因になっています。身体ニキビを予防するとなると、顔のニキビの原因の“アクネ菌”ではなく、身体ニキビの原因の“マラセチア”がどうして悪さをするのかつきとめて、対策をしなければなりません。

「どうして私は身体ニキビができるのだろう。マラセチアっていうカビは私だけにいるの?」と思われるかもしれませんが、このマラセチアは特別なものではなく、誰にでもいるものなのです。

誰にでもいるマラセチアなのですが、これが悪さをすると毛穴の中で炎症を起こして、腫れたりうみができる身体ニキビになります。この悪さをする原因が問題なのです。

日本メナード化粧品株式会社は、マラセチアが悪さをする原因について研究し、2つの原因があると報告しています。

1つ目の原因は、毛穴の細胞がマラセチアを「異物」と判断して攻撃することです。攻撃することによって毛穴の細胞が炎症を起こしてしまうのですね。

2つ目の原因は、マラセチアが皮脂を分解して「遊離脂肪酸」という物質に変えてしまうことです。この遊離脂肪酸は炎症を起こす原因となる物質なので、これが増えると身体ニキビになってしまいます。

では、マラセチアが悪さを始めないようにすればよいのですが、どうして悪さを始めるのかは、実はまだよくわかっていないのです。

考えられるのは、マラセチアは皮脂と水分が大好きという性質があって、皮脂が多くなりすぎる、汗をかいたままで皮膚に水分が多くなりすぎる、といったように、皮膚表面の皮脂と水分のバランスが崩れることが原因となっているのではないかということです。だから、マラセチアが悪さをしないように、皮膚の皮脂と水分のバランスを保つことが大切になるんですね!

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食物繊維いっぱいのフルーツで身体ニキビを予防しよう

身体ニキビの原因、マラセチアがおとなしくしていられるように、皮膚の健康を保つには、どんなことに気をつけたらよいのでしょうか。

これには、毎日の食生活がとっても大切になってくるんです。

毎日の食生活にとりいれたいのは、食物繊維の多い食べ物です。なぜかというと、食物繊維は、皮脂を整え、べたべたの肌になることを防いでくれるからなんです。

腸で糖質が吸収されたあと、余分な糖質は脂肪として身体に蓄えられてしまいます。食物繊維は、糖質が吸収されるのを穏やかにしてくれるんです。また、食物繊維は中性脂肪が吸収されるのも抑えてくれます。

皮脂のバランスを整えるために、余って脂肪になってしまうほど糖質をとり過ぎないようにし、揚げ物など油の多い食べ物も控えて、反対に食物繊維はたっぷりとるよう心がけましょう。

食物繊維がたくさん含まれている食べ物の代表は、フルーツです!

まず注目したいのが、ベリー類です。特にラズベリーは、100gの中に1日に必要な食物繊維の4分の1が含まれています。ブルーベリーやイチゴも、ラズベリーに続いて食物繊維たっぷりです。朝食として、ベリー類にヨーグルトをかけて食べてみてはいかがでしょうか?

キウイは、美肌にとっても良いことで知られるビタミンCがいっぱいのフルーツです。ビタミンCはお肌のハリやツヤにかかせません。このキウイにも食物繊維がたくさん入っています。

キウイには黄色くて甘いゴールデンキウイと、緑色で酸っぱいキウイの2種類がありますよね。食物繊維は緑色のキウイのほうが多いのですが、ビタミンCは黄色いゴールデンキウイのほうが多く、緑色のキウイに比べて2倍近くも多く含まれています。どちらも肌には良いので、お好みのほうを食べてくださいね。

リンゴや、レモンなどのかんきつ類は、スーパーなどでたくさん売っていて手に入りやすいですよね。実はこのリンゴやかんきつ類にも、食物繊維はたっぷり入っています。特に、皮に食物繊維がたくさん含まれているので、皮を捨ててしまうのはもったいないですよ!リンゴを食べるときは皮ごと、レモンやゆずなどのかんきつ類も、皮ごと料理の風味づけに使って食べてしまいましょう。

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肌への刺激も身体ニキビには大敵!

食べ物に食物繊維をとり入れるだけでなく、日頃の生活習慣で肌への刺激をなくしていく工夫も大切です。身体ニキビを悪化させちゃう生活習慣を改善していきましょう!

まず、衣服の選び方を考えてみましょう。身体にフィットした服はかっこいいのですが、汗が皮膚に残りやすく、肌のためには良くありません。汗をかきそうなときにはゆったりめの服を着て、服が肌に張り付かないようにするとよいでしょう。

次に、普段使っているシャンプーやリンスを見直してみましょう。シャンプーやリンスには、合成界面活性剤という成分が含まれているものがあります。これが髪を洗っているときに身体の皮膚につくと、刺激が強いので身体ニキビを悪化させる原因になってしまうんです。合成界面活性剤の入っていない無添加シャンプーを選んだり、髪をまとめるなどの工夫をして、なるべく皮膚に刺激を与えないようにしてくださいね。

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<参考文献>
■日本メナード化粧品株式会社
『身体のニキビの原因菌 マラセチアの研究』

■メイヨー・クリニック
『Acne Prevention』

■文部科学省
『日本食品標準成分表 2015年版(七訂)』

編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、背中にニキビができやすくなるリスクが2.67倍になります。

A: 週に3回以上、生のフルーツを食べていますか?
B: 背中にニキビができやすいですか?

A
はい いいえ
31.9%
92人
68.1%
196人
B
はい いいえ はい いいえ
5.21%
15人
26.74%
77人
23.26%
67人
44.79%
129人
Z検定値 3.13
オッズ比 2.67
信頼度 99.8%
集計数:288人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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