夜更かしが下痢の原因に!?
リスク
2.06倍

夜更かしが下痢の原因に!?

夜の12時までに就寝していない人は、年に1回以上、下痢になるリスクが2.06倍になります。

解説

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夜更かしをすると下痢になりやすいってご存知でしょうか?

身体の働きを調整する自律神経のひとつを、副交感神経といいます。腸の働きをつかさどるのは、この副交感神経なんです。副交感神経は、リラックスして身体が休んでいるときに活発になるので、この時間に腸も働くのです。胃で消化された食事が腸に届くと、脳から出た指令は副交感神経をとおって腸に伝わり、腸は栄養を吸収するなどの仕事を始めます。

身体は太陽の光によってリズムを作っているので、夜の12時ごろまでに眠るという生活リズムになっていれば、腸の活動時間をうまく取ることができるのです。

しかし、夜更かしをして遅い時間まで起きているとストレスを受けることになり、副交感神経ではなく交感神経が働くようになってしまうので、腸はうまく活動できなくなってしまうことがあります。

腸の働きがうまくいかないと、身体から食べたものを早く出そうとして水分が多く残ったまま排泄され、これが下痢となってしまうんですね。

下痢予防には、休むべき時間によく休むことが大切なのです!夜更かしは避けて、お腹の健康を守りましょう。消化に時間がかかる脂肪や糖分の多い食事も、下痢になりやすいのでひかえるようにしたほうが良いですね。

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腸がしっかりと働くことのできるのは、休んでいる時間

誰でも、緊張したりストレスがあったりすると、下腹がきゅっと縮むような感じで、お腹が痛くなって下痢になってしまう、という経験があるのではないでしょうか?

たとえば、大事な試験の前や、大きな仕事が決まるプレゼンテーション直前に、急にお腹が痛くなってトイレへ行きたくなるのは、ストレスが原因なんですね。下痢の大きな原因として、ノロウイルスなどによるウイルス性腸炎や食中毒がありますが、それ以外にもストレスがあげられるんです。

そもそも、胃腸はどのようにして働くのでしょうか。

胃腸の働きは、自律神経に関係しています。自律神経って難しそうな言葉ですよね!自律神経は身体の中で、呼吸や血液の循環、食べ物からの栄養の吸収などといった身体を整える働きをしています。

自律神経には、活動しているときに主に働く“交感神経”と、休んでいるときに主に働く“副交感神経”の2つがありますが、腸の働きを促しているのは、副交感神経のほうです。

身体がリラックスして休んでいるときに、脳からの指令が副交感神経から腸に伝わって、腸が働きます。この指令があるので腸は、食べたものから栄養を吸収し、いらないものは排泄物にするという大切な仕事ができるんです。

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夜更かしはお腹の健康の大敵

胃腸の働きには、副交感神経の働きが大切なことがわかりましたが、ストレスが下痢につながる理由は、じつは胃腸が働く時間帯と関係しているんです。

人の身体のリズムには、太陽の光の刺激が大きな役割をはたしています。人の身体のリズムは、日中の太陽の光の刺激がもとになって、起きて活動する時間と眠って休む時間に分かれています。つまり、夕方ごろから夜の12時ごろまでの時間が、「そろそろ眠りについて休もう」という時間なのです。

せっかく副交感神経が本格的に働こうとしているのに、夜更かしをしていつまでも起きていると、身体は休むことができず、副交感神経がしっかりと働くことができなくなってしまいます。夜更かしをすることで、腸の仕事を邪魔することになってしまってるんですね。

夜更かしをして起きていると、いろいろな活動をすることになりますよね。たとえば、パソコンや勉強をしていると、パソコン操作がうまくいかなかったり、勉強でわからないところがあったりなどして、ストレスを感じるときもあります。これが緊張や不安となって強いストレスになると、身体を調整するために交感神経に切りかわってしまい、副交感神経の働きが弱くなります。

腸の働きを促す副交感神経の働きが弱くなると、腸の仕事があとまわしになってしまうのです。このときに食べたものをいそいで身体から出そうとしてしまい、食べたものに水分が残ったまま排出されて、これが下痢になってしまうのです。

あまり遅い時間に夕食を食べると、寝る時間になってもまだ胃の中に食べ物が残っていることになってしまって、寝つきも悪くなってしまいます。ふとんに入る3時間前までには夕食を済ませ、寝る直前には食べることを控えましょう。

また下痢を防ぐには、消化のしにくい脂肪や糖分の多い食べ物をひかえるようにするのも大切です。つい夜食に甘いものをと思ってしまいますが、お腹の健康も気をつけてくださいね。

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<参考文献>
■ハーバード・ヘルス出版部
『Stress and the sensitive gut』

■タニタヘルスリンク
『タニタの健康コラム 遅い時間の夕食で気をつけることは?』

編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

夜の12時までに就寝していない人は、年に1回以上、下痢になるリスクが2.06倍になります。

A: 夜の12時までに就寝していますか?
B: 年に1回以上、下痢になりますか?

A
はい いいえ
44.1%
127人
55.9%
161人
B
はい いいえ はい いいえ
29.17%
84人
14.93%
43人
44.79%
129人
11.11%
32人
Z検定値 2.68
オッズ比 2.06
信頼度 99.2%
集計数:288人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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