吹き出物には生のフルーツの成分が効く!
リスク
2.52倍

吹き出物には生のフルーツの成分が効く!

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、吹き出物ができやすくなるリスクが2.52倍になります。

解説

吹き出物はどうしてできる?

皮膚にできる吹き出物。思春期に出やすいものをニキビ、大人になってから出るものを吹き出物とすることもありますが、これらは基本的には同じものです。しかし、吹き出物ができる原因はさまざまです。

たとえば、20歳前に見られる吹き出物は、主に成長ホルモンが多く分泌され、皮脂が増えることで毛穴が詰まることによって起こると考えられています。一方、20歳過ぎに出てくる吹き出物は、乾燥によって肌が硬くなり、古い角質などで毛穴が詰まることから起きると考えられています。その他にも、ストレスによるホルモンバランスの崩れや睡眠不足、栄養の偏りなども原因になります。これらの原因を解消し、吹き出物を予防するためにできることには何があるのでしょうか。

まず、不足しやすい栄養をしっかりとることから始めましょう。特に、生のフルーツを食べることがおすすめです。それでは、生のフルーツに含まれる、吹き出物予防に効果が期待できる成分をご紹介しましょう。

まずは、ビタミンCが挙げられます。ビタミンCは、細胞を攻撃し多くの病気の原因となっていると考えられる、活性酸素による害を防ぐ効果があります。人間は酸素を吸って生きているので、この活性酸素をゼロにすることはできません。しかし、いつまでも活性酸素が体内に残っていると、皮膚では老化が進みます。それをビタミンCは防いでくれるのです。このように、活性酸素の働きを抑える作用を「抗酸化作用」といいます。

また、実際に皮膚に高濃度のビタミンCが届けられると、皮脂の産生が抑えられ、開いた毛穴が閉じるため、古い角質が溜まりにくくなります。さらに、できてしまった吹き出物の跡を薄くしたり、吹き出物でデコボコした皮膚までも平らにする効果があります。ビタミンCはこれらの直接的な皮膚への効果のほかに、吹き出物の原因となるストレスをやわらげる効果もあります。

次に注目するのはビタミンAです。ビタミンAは肌の角化を抑えて、ターンオーバーを促すので皮膚の生まれ変わりを進めてくれます。また、ビタミンAには免疫力を上げる効果もあるので、アクネ菌が関係した吹き出物にも効果的です。

ビタミンBはニキビに効くサプリメントとして市販もされていますが、特にビタミンB2やB6は皮脂の過剰分泌を抑制する効果があります。その他に、ビタミンB2、B3、B5、B6は肌の新陳代謝を促し、皮膚に栄養を届ける役目を持っています。また、ビタミンB1は、血液を介して皮膚に栄養を届けてくれるときにも大切です。そして、ビタミンEにもビタミンCと同様に抗酸化作用があります。

フルーツの食物繊維も吹き出物の改善に有効です。食物繊維は直接皮膚に働きかけるわけではありませんが、腸内環境を改善し、便秘を解消することで肌の荒れを改善します。また、フルーツに含まれるクエン酸は、エネルギーの代謝を助けてくれます。

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缶詰のフルーツより生のフルーツを食べよう

生のフルーツより保存が効く缶詰のフルーツでも、フルーツを全くとらないよりかはよいかもしれませんが、やはり生のフルーツのほうがよいでしょう。加工することによって、重要な栄養素が壊れてしまうおそれがあるからです。特に、ビタミンCやEなどは加熱すると壊れてしまいます。そのため、缶詰やジャムよりも生のフルーツの方が効果が期待できるのです。また、砂糖を加えて加工してあるフルーツは、砂糖のとりすぎにつながりやすく、皮脂が増えてしまうので要注意です。

ビタミンCの多いフルーツといえばレモンなどのかんきつ類のイメージですが、果肉の黄色いキウイや柿にもたっぷり含まれています。ビタミンAの多いフルーツならメロンやスイカなど。ビタミンB2やビタミンB6が多いフルーツはアボカド、バナナなどがあります。ビタミンEの多いフルーツは、梅やきんかんなど。健康なお肌を守るためには、季節の生フルーツをしっかりとりましょう。

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<参考文献>
■とかち皮膚科 コラム【とかちの窓から】
『ニキビと果物〜「甘い果物で太る」は本当?〜』

■文部科学省 食品成分データベース
『ビタミンC:果実類:含有量Top10』

執筆 : 医師 春田萌
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、吹き出物ができやすくなるリスクが2.52倍になります。

A: 週に3回以上、生のフルーツを食べていますか?
B: 吹き出物ができやすいですか?

A
はい いいえ
31.4%
97人
68.6%
212人
B
はい いいえ はい いいえ
5.5%
17人
25.89%
80人
23.95%
74人
44.66%
138人
Z検定値 3.11
オッズ比 2.52
信頼度 99.8%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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