解説

肩こりの原因は、頭を支える首とその周辺の筋肉の緊張によって、こりが生じると考えられています。肩こりは予防がとても大切。血行をよくして、筋肉の緊張を和らげてあげるといいと考えられています。
サンマなどの青魚には、血行をよくする栄養素である、EPA、DHA、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB群、鉄分などがバランスよく含まれています。栄養価の高い、美味しいサンマで肩こり予防を!

肩こりの原因は?
肩周辺の筋肉がこわばってつらい症状を“肩こり”とはいいますが、そもそも肩こりとは正式な病名ではありません。肩こりに悩む人たちの多くは、肩だけではなく首の後ろや背中などの肩に近い部分で起きているのではないでしょうか。このように、肩こりが肩だけでなく、その近くの部分で起こるのは、肩こりの原因がいくつもあることと関係があります。
肩こりの原因は、骨格などの体形に関するものや、病気や怪我によって引き起こされるもの、または目の疲れや仕事中の姿勢によって引き起こされるものなど、本当にさまざまです。また、人の頭の重さは、だいたい5kgくらい。この重い頭を支える首とその周辺の筋肉は、緊張が続きやすいんです。このように、同じ筋肉で緊張が続くと、こりが発生しやすいんですね。

肩こりは予防が大切!
肩こりの予防には、同じ姿勢を長く続けないこと、肩を温めて筋肉の血行をよくすること、適度な運動や体操をすること、入浴などで身体を温めてリラックスすることなどがおすすめ。どの方法も、血行をよくして筋肉の緊張を和らげてあげることと関わりがあります。

血行を良くするためにサンマなどの青魚を!
身体を動かしたり、身体を動かしたりといった方法以外にも、おいしく食べて血行をよくする栄養素をとるといった方法もあります。おすすめは青魚。血液をサラサラにする成分が青魚にはたっぷり含まれています。まず、EPAやDHAなどの、身体によい脂肪酸。それから抗酸化作用が強く脂質の酸化なども防いでくれるビタミンAやビタミンE、そして脂質や糖質の代謝を促進してくれるビタミンB群、血液の材料になる鉄分などなど。
カルシウム源として、魚をすすめられることも多いですよね。このカルシウムは骨や歯になるだけでなく、筋肉の収縮にも関与しているので、筋肉の緊張を和らげて血行をよくする働きがあります。青魚って、血行をよくするためのさまざまな栄養素が本当にバランスよく含まれているんですね。
もうひとつ、目の疲れも肩こりを引き起こすといわれています。ビタミンAには目の粘膜を健康に保つ働きがあり、パソコンの使い過ぎなどによる目の疲れにも効果的!
栄養価が高くよいサンマは、次の4点に注目して選ぶといいといわれています。
1.頭から背中にかけ、厚みがあって盛り上がっている
2.お腹が硬く、内臓がしっかりしているサンマの方が新鮮
3.目が澄んでいて、透明で濁っていない
4.尻尾を持って頭を上に向けると、刀のように一直線に立つ
これらのポイントをチェックして、よいサンマを手に入れましょう。
昔は、「口と尾が黄色いものは脂が乗っておいしい」といわれていましたが、最近では口先の黄色は脂と鮮度の目安としては必ずしもあてにならない、という説もあるそうです。せっかくなので、栄養価が高くおいしいサンマを選んで、肩こりを予防しましょう。
<参考文献>
■公益社団法人日本整形外科学会
『整形外科シリーズ4肩こり』
■香川芳子著、監修 女子栄養大学出版部
『食品成分表2015』
■釧路市漁業協同組合
『間違いのないサンマ選び方』
執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
年に3回以上、サンマを食べていない人は、肩がこりやすくなるリスクが2.38倍になります。
A: 年に3回以上、サンマを食べていますか?
B: 人よりも肩がこりやすいですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
71.2%
220人 |
28.8%
89人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
35.92%
111人 |
35.28%
109人 |
20.39%
63人 |
8.41%
26人 |
Z検定値 | 3.26 |
---|---|
オッズ比 | 2.38 |
信頼度 | 99.8% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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