取れない疲れを早歩き運動で迎え撃つ!
リスク
3.0倍

取れない疲れを早歩き運動で迎え撃つ!

1日に30分以上の早歩きをおこなっていない人は、疲れが取れにくくなるリスクが3.0倍になります。

解説

疲労は病気?それとも単なる疲れ?

「仕事を頑張りすぎて、週末は何にもできずにごろごろしていた」「休日に遊びすぎて休日明けにもう1日休みが欲しい」なんてことはないでしょうか?強い疲れを感じたときには、2〜3日は身体を休めてのんびりと過ごす時間が欲しいものです。

休むことで疲れが回復するのであれば、それは「生理的な疲労」といわれており、生活の上で大きな問題にはあまりなりません。しかし、休んでも休んでも疲れが回復しないのであれば、これは「病的な疲労」といわれる問題になります。

この病的な疲労の主な原因は、ストレスの多い生活が続くことです。病院での検査では身体のどこも悪くないのに、日常生活を送ることが辛く感じるほどの倦怠感や頭痛、のどの痛みなどが長く続く場合は、“慢性疲労症候群”と呼ばれることがあります。

こうした慢性的な疲労を回復させるためには、ストレスが多い生活環境を改善させ、免疫力を高めていくことが重要になります。

慢性疲労症候群は栄養状態や精神状態など、いくつもの要因が影響するといわれています。なかでも、自律神経の乱れは悪影響を与える大きな要因の一つと考えられています。そのため、慢性的な疲労回復及び疲労の予防には自律神経を整えることが最重要になってくるのです。

例えば、決まった時間に規則正しく起きて就寝する生活を心がけることや、朝に熱いシャワーを浴びること、運動を行うことは自律神経を整えるための有効な手段です。そしておすすめなのが適度な全身運動を習慣的に行うことです。

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早歩きの習慣で疲れにくい身体づくり

早歩きを習慣化すると、足腰の筋力増強やダイエット効果、心肺機能の向上など、さまざまな効果が期待できます。そして自律神経を整える効果は慢性疲労症候群の改善に直結してきます。

早歩きを30分以上すると、少し汗をかく程度の全身運動となり、身体に刺激を与えます。すると、心身の機能を正常に保つ機能が働き、慢性的な疲労の原因となるウイルスへの免疫力が高まる、不安や抑うつを軽くするホルモンが分泌される、神経機能が改善する、といった効果があります。

それだけでなく、早歩きすることで全身の血行が良くなり、栄養や老廃物を届けたり捨てたりする作用がうまく働くようになります。歩きながら移り変わる景色を楽しむことで精神的なストレスも解消しやすくなりますね。

早歩きを行うときには、できるだけ朝の時間帯に散歩を楽しみ、脳内に心地良い刺激を与えましょう。また、背筋を伸ばして大きな歩幅で腕を大きく振り、リズミカルに気持ちよく歩くことを心がけると効果的です。

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<参考文献>
■公益財団法人 長寿科学振興財団
『健康長寿ネット』

■季刊セルフドクター ジャパンライフデザインシステムズ
『2010.6.1 vol.53 [夏号] 特集 心と体の疲れをスッキリ解消!』

執筆 : 理学療法士 田中渉
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

1日に30分以上の早歩きをおこなっていない人は、疲れが取れにくくなるリスクが3.0倍になります。

A: 1日に30分以上の早歩きをおこないますか?
B: 疲れが取れにくいほうですか?

A
はい いいえ
9.1%
28人
90.9%
281人
B
はい いいえ はい いいえ
2.91%
9人
6.15%
19人
53.4%
165人
37.54%
116人
Z検定値 2.7
オッズ比 3.0
信頼度 99.3%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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