不眠の原因別、お助け野菜ガイド
リスク
4.99倍

不眠の原因別、お助け野菜ガイド

月に1回以上、根菜や野菜を食べていない人は、不眠に悩むリスクが4.99倍になります。

解説

夜、ふとんに入っても寝付けなかったり、しっかり寝たはずなのに昼間に眠気を感じたり…。こんな不眠の悩みは、食生活が深く関わっていることがあります。また、病気とつながっている可能性もあるんです。

糖尿病の患者さんのうち、半数の人が不眠の悩みを抱えているといわれています。不眠が原因で血糖値が上昇してしまうこともあるといい、睡眠の改善によって症状が改善した例も多いのです。糖尿病の場合、血糖値の上昇を抑えてくれて腸の健康にも大切な食物繊維を、普段からたくさんにとっておきたいものですね。

食物繊維は1日で成人男性なら20g、成人女性なら18gとることが目標とされています。それでは、食べられる部分100gあたりの食物繊維量ランキングです!

1位…ラッキョウ(約20g)
2位…ごぼう、モロヘイヤ(約6g)
3位…ブロッコリー、菜の花(約4g)
4位…春菊、空芯菜(3g以上)
5位…こんにゃく、水菜(3g)

どの野菜をどのくらい食べれば1日の目標値に近づくのか、参考にしてくださいね。

ほかにも不眠の原因として、胃の痛みやお腹が張った感じ、胃もたれなどがひんぱんに起きる症状があります。こんな場合は油っこいものを避けて、普段から胃腸を守る野菜を豊富にとり入れておきたいものですね。

胃腸を守ってくれる野菜をリストアップしてみましょう。根菜では、大根やカブ、山芋に含まれる消化酵素“ジアスターゼ”が有名ですね。ジアスターゼは熱に弱いので、おろしなど生で食べるのがおすすめ。レンコンのぬめり成分の“ムチン”や、ビタミンB1、ビタミンB2も胃腸を守ってくれます。玉ねぎのツンとくる香り成分“アリシン”は、ビタミンB1の吸収を助けてくれるので疲労回復に有効です。

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野菜ではキャベツに豊富なビタミンCが胃腸の粘膜を保護してくれます。菜の花もビタミンCが豊富で、同じ仲間の小松菜や大根の葉よりも多いんです。チンゲン菜はビタミンA、βカロテン、カルシウムが豊富です。ハーブの仲間でブームになっている“パクチー”は胃腸の働きを高めるといわれています。

もうひとつ、夜間にトイレのために起きる回数が多いと、これも不眠の原因になりますよね。食塩を取り過ぎると、夜間の尿の量が増すという研究結果があります。これを改善するには、カリウムをしっかりとって塩分の排出を助けることが大切です。

カリウムが多い根菜といえばカブ。カリウムは水に溶けやすいので、汁ごと食べられる味噌汁やコンソメ煮、治部煮などがおすすめです。同じようにカリウムの多いニンジン、れんこんやごぼうをたっぷり入れた根菜スープもいいですね。山芋はおろしや千切りなどの生食が効果的です。

葉物野菜では、白菜を鍋物で汁ごと食べるのがいいですね。ほうれん草はレンジゆでがカリウムを守れるのでおすすめ。わさび菜はカリウムが豊富なからし菜の仲間で、サラダで食べられるのでカリウムの損失を減らせる優秀野菜。同じように水菜もサラダでおなじみですね。春菊は鍋物に、ニラもおすすめです。

不眠の悩みにはいろいろな原因がありますが、食生活で改善することもできるのですね。かしこく食べて快適にぐっすり眠りましょう。

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<参考文献>
■白鳥早奈英、板木利隆監修 高橋書店
『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』

■文部科学省
『日本食品標準成分表 2015年版(七訂)』

■長崎大学病院
『食塩摂取量と夜間頻尿の関連性を明らかに 泌尿器科・腎移植外科 助教 松尾朋博医師が学会賞を受賞』

編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

月に1回以上、根菜や野菜を食べていない人は、不眠に悩むリスクが4.99倍になります。

A: 月に1回以上、根菜や野菜を食べていますか?
B: 不眠の悩みはありますか?

A
はい いいえ
96.1%
297人
3.9%
12人
B
はい いいえ はい いいえ
27.51%
85人
68.61%
212人
2.59%
8人
1.29%
4人
Z検定値 2.82
オッズ比 4.99
信頼度 99.5%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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