ピーナッツの栄養で元気な肌を作ろう
リスク
2.23倍

ピーナッツの栄養で元気な肌を作ろう

週に1回以上、ピーナッツを食べていない人は、傷の治りが遅くなるリスクが2.23倍になります。

解説

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「傷の治りよりダイエットしなきゃ。ピーナッツなんて太るから絶対食べられない」といった誤解で嫌われてしまいがちなピーナッツ。でも、傷の治りとお肌の若さに実は関係があるとしたら、ちょっと気になりませんか?

ピーナッツに含まれているビタミンEは、ビタミンAやビタミンC同様、抗酸化作用を持つ代表的なビタミンです。

ビタミンEには血行を良くする作用もあります。血行が良くなると、さまざまな栄養が身体中にいき届き、新陳代謝の活発化につながります。新陳代謝が活発になるということは、細胞の生まれ変わりのサイクルが早くなるということ。つまり、傷の治りもよ早くなるというわけです。「以前はちょっとした傷なんてすぐきれいに治ったのに」と思いつつ、傷あとが残ったりして気にしている人には、大事な情報ですよ。

ビタミンEはナッツ類全般に含まれています。ナッツで手軽にビタミンEの補給を!

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ピーナッツ(落花生)の栄養成分

ピーナッツ(落花生)は、成分の約50%が脂質という、かなりカロリーの高い食品です。調子にのって食べ過ぎてしまうと、脂質のとり過ぎになり、肥満の原因になってしまいます。ですが、この油にはとっても大切な栄養が含まれているんです。

ピーナッツの油には、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれ、コレステロール値が高くなってしまう心配はないといわれています。また、ナッツは脂質だけでなく、タンパク質を25%ほど含んでいます。タンパク質は、細胞の保護および再生にも必要な栄養素ですから、ナッツは栄養価の高い食品といえます。

ピーナッツをはじめとするナッツ類は、良質な油やタンパク質のほかにも、ビタミンEやビタミンB1、ビタミンB2などのビタミン類や、カリウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラルなども含まれています。ナッツ類は、少量でさまざまな栄養素を摂取できる効率の良い食品なんですね。特にビタミンEは抗酸化作用があり、身体に嬉しい効果を発揮してくれるんです。ナッツに含まれるビタミンEの効果を詳しくみていきましょう。

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酸化と皮膚炎

ビタミンEは、ビタミンAやビタミンC同様、抗酸化作用を持つ代表的なビタミンです。抗酸化物質とは、「酸化に抗う物質」のこと。酸化とは、鉄がサビる現象のように、物質と酸素が結びつく反応です。そして、この酸化という現象は、私たちの身体の中でも起きているんです。身体がエネルギーをつくるときには酸素が必要になりますが、この酸素は同時に、身体を酸化してダメージを与えてしまうのです。これがいわゆる老化なんですね。また、身体の中の酸化は、熱や紫外線などによっても進んでしまいます。

また、ストレスなどによっても酸化は進み、炎症が治りにくくなることがわかっています。これは、酸化によって皮膚のコラーゲンなどが硬くなることで、皮膚の弾力が失われてしまうことが関係しているようです。

とはいっても、外を歩けば紫外線を浴びてしまうことは避けられませんし、さまざまな社会のストレスを「こんなストレスもうイヤ」と思ってもゼロにするのは難しいですよね。身体が酸化し、皮膚の炎症が治りにくくなってしまうのは、誰にでも起こりうることなのです。

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ピーナッツで抗酸化!

皮膚の炎症を治りやすくするためには、身体の酸化を抑えることが重要になってきます。ここで効果を発揮するのが、ピーナッツに含まれる抗酸化物質、ビタミンEというわけです。

また、ビタミンEには血行を良くする効果もあります。血行が良くなると、栄養が身体中にいき届き、新陳代謝が活発化します。このように、新陳代謝が良くなることで、細胞の生まれ変わりのサイクルが早くなり、傷の治りもよくなりますよね。

「若いころは、ケガがすぐ治ったのに」という話をよく耳にしますが、若いころは成長のために細胞の生まれ変わりが活発に行われていて、新しい細胞に入れ替わるスピードが速いのです。傷が治りにくいって、つまりは老化のひとつなんですね。そもそも、酸化とは老化現象であり、酸化に抗うことは老化に抗うことと同じ意味といってもいいくらいです。

また、ビタミンEは細胞の膜(細胞膜)の酸化を防ぐ働きがあり、細胞が壊れにくくする力もあります。抗酸化物質であるビタミンEが豊富に含まれているピーナッツを意識して食べている人は、お肌のつやも良いかもしれませんね!

ただし、チョコレートをかけたピーナッツチョコレートや、ペースト状にして砂糖を加えたピーナッツバターはむしろお菓子だと考えたほうがいいでしょう。砂糖の多いお菓子は太るもとですから、「身体にいいピーナッツ」の内には数えないようにしましょうね。

また、ビタミンEは、ピーナッツを含むナッツ類全般に多く含まれています。ビタミンEは脂溶性ビタミンのため、とり過ぎてしまうと体内の脂肪に蓄積して過剰症を引き起こす可能性があります。「ピーナッツはお肌にいいんだから、いくら食べてもいいの」なんて、それもまた極端ですよ。一日に食べる量は、30粒以内がオススメです。

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<参考文献>
■菱田明、佐々木敏監修 第一出版
『日本人の食事摂取基準 2015年版』

■一般財団法人 全国落花生協会
『落花生お役立ち情報』

■Biomolecules & Therapeutics
『Mitochondria-Targeted Vitamin E Protects Skin from UVB-Irradiation.』

執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、ピーナッツを食べていない人は、傷の治りが遅くなるリスクが2.23倍になります。

A: 週に1回以上、ピーナッツを食べていますか?
B: 人よりも傷の治りが遅いほうですか?

A
はい いいえ
13.3%
93人
86.7%
607人
B
はい いいえ はい いいえ
2.0%
14人
11.29%
79人
24.57%
172人
62.14%
435人
Z検定値 2.7
オッズ比 2.23
信頼度 99.3%
集計数:700人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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