生のフルーツとイライラ?その関係性とは?
リスク
1.61倍

生のフルーツとイライラ?その関係性とは?

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、イライラすることが多くなるリスクが1.61倍になります。

解説

生のフルーツに含まれるビタミンB1が決め手!

ちょっとしたことが気になってイライラしたり、ときにはきつい言葉を人に向かって言ってしまったり…。感情や気分のコントロールは難しいですよね。そんなとき、生のフルーツが助けてくれるかもしれません。フルーツとイライラ予防・イライラ解消には、どんな関係があるのでしょうか?

「イライラ防止にはカルシウム」というイメージを持っている人も多いと思います。しかし、イライラ予防に効果が期待できる栄養素はカルシウムだけではありません。フルーツに含まれるビタミンB1にも、イライラを抑える効果があるといわれています。

ビタミンB1が不足すると、糖質の代謝がうまくいかず、疲労物質である乳酸やピルビン酸が増えて疲れやすくなります。また、神経がうまく働かず精神的に不安定になったりイライラ感が強くなってしまったりするなどの症状を招きます。

インスタント食品を含む加工食品や、糖質が多いファーストフードをよく食べている人は、ビタミンB1が不足する可能性が高くなります。インスタント食品やファーストフードを食べることが多い人は、ビタミンB1をしっかり補給し、バランスが良い食事をとるように心がけましょう。ビタミンB1は豚肉や玄米ごはん、うなぎのかば焼きなどの食品に多く含まれていますが、温州みかん、バレンシアオレンジなどの柑橘系フルーツもおすすめなのです。

果物には抗ストレス作用を持つビタミンCも多く含まれていて、ストレスでイライラした神経を和らげる効果が期待できます。また、同じくビタミンB1の多いアボカドは抗酸化作用を持つビタミンEが多く、こちらもイライラ防止に効果があります。そのまま食べたり、サラダなどのトッピングなどにプラスすると良いでしょう。

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PMSでのイライラ防止に効くビタミンとは?

ビタミンB1はイライラ予防に効果がありますが、ビタミンB1不足がすべてのイライラの原因というわけではありません。特に、女性の場合は女性特有の症状である「月経前症候群(PMS)」がイライラの原因となっていることがあります。月経が始まる2週間くらい前から心や身体が不調になり、イライラ、不安、集中力の低下、やる気の喪失などの症状が現れるようになるPMS。重いPMSは日常生活にも影響を与えてしまう場合があるのです。

PMSが原因のイライラには、葉酸を十分にとることが大切です。葉酸の豊富なフルーツといえば、ライチ、イチゴ、アボカド、マンゴーなど。さまざまなフルーツを毎日の生活にとり入れるように意識してみましょう。

ビタミンB12は赤血球のヘモグロビン合成にかかわっており、造血のビタミンともよばれています。葉酸の吸収率アップにもつながりますので、一緒にとることをおすすめします。ビタミンB12はイクラ、たらこ、にしん、サンマ、いわしなどの魚に多く含まれますので、食事のメインとして魚介類を食べ、デザートにフルーツを食べるのはベストな組み合わせといえるでしょう。

イライラ防止には、カルシウムだけでなくビタミン類も大きく関係します。不足しないように、上手に献立の中で組み合わせてみることが大切です。

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<参考文献>
■農畜産業振興機構
『野菜の栄養素と機能性成分』

■文部科学省
『食品成分データベース』

執筆 : 管理栄養士 高橋美枝
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に3回以上、生のフルーツを食べていない人は、イライラすることが多くなるリスクが1.61倍になります。

A: 週に3回以上、生のフルーツを食べていますか?
B: 人よりもイライラすることが多いですか?

A
はい いいえ
33.2%
268人
66.8%
540人
B
はい いいえ はい いいえ
13.24%
107人
19.93%
161人
34.53%
279人
32.3%
261人
Z検定値 3.15
オッズ比 1.61
信頼度 99.8%
集計数:808人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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