解説
 
                疲れていて仕事や家事にしっかりと取り組めない、休んでも疲れが取れない…。身体にたまる疲れは、現代人の悩みの種ですね。疲れにくい身体はどのようにして手に入れることができるのでしょうか。
それはやはり、運動です。
「え~運動かぁ…」という声も聞こえてきそうですが、もうしばらくおつきあいください。
毎日、長い時間身体を動かしても疲れないようにするためには、“全身持久力”をつける必要があります。この全身持久力をつけるには、汗をかく程度の“有酸素運動”が効果を発揮します。
有酸素運動にはジョギングや水泳などがありますが、特別なウェアなどが要らない速歩、つまり速歩きも立派な有酸素運動。
1週間に3回、速歩を行うとすると、1回あたり20分程度で持久力を高めることができます。
特別な器具も必要なく、運動する時間も短いので忙しい人でも手軽に始めることができますね。速歩を行う場合は、大股で、腕をしっかり振って歩きましょう。
 
                日常生活=小さな運動の連続
そもそも、なぜ日常生活を送っているだけなのに、疲れがたまってしまうのでしょうか。よく考えてみると、通勤での階段の上り下りや、家じゅう掃除機をかけてあるく家事といった、小さな運動の連続です。
つまり、日常生活を送るだけでも、どんどん体力が消耗されていくので疲れがたまってしまうのです。
一方、週に3回以上汗をかくような運動をしている人は、同じように日常生活を送っていても疲れにくいといわれています。
普段から運動していると、たとえ疲れたときでも、少し休めばすぐに体力が回復するようです。つまり、しっかりと運動をして体力をつけている人は、疲れがたまりにくいんですね。
 
                体力を高める運動とは?
では、体力を高めるための運動には、どのようなものがあるのでしょうか。
長い時間、身体を動かし続ける体力のことを“全身持久力”といいます。日常生活も運動ですから、長く続ける持久力はとても大切。マラソンランナーのようなアスリートだけに関係があることじゃなかったんです。
この力を高めるには、呼吸しながらリズムよく長い時間続けてできる、“有酸素運動”が効果てきめんです。
全身持久力をつけるには、汗をかく程度に有酸素運動を行うことが重要です。といっても、暑い季節はすぐ汗びっしょりだし、寒くなればなかなか汗をかかないですよね。
そこで、全身持久力をつけるために効果がある運動の強さや時間の目安をご紹介したいと思います。
 
                すぐにチャレンジできる!“速歩き”
厚生労働省が作った生活習慣病防止のための運動の指針、“エクササイズガイド2006”によれば、有酸素運動の種類ごとに、運動時間の目安が紹介されています。
有酸素運動の中でも特にオススメしたい運動は、“速歩”。つまり“速歩き”ですね。大股で早足で歩くだけなので、特別な器具がいらないのが魅力的です。
さらに、“エクササイズガイド2006“によると、速歩は1週間あたりに60分間、1週間に3回に分けて行うなら、1回あたりたった20分間で全身持久力をつけることができます。
忙しい人にとっても無理なくできる時間なので嬉しいですね。
20分間の速歩を1週間に3回。この習慣を身につけて、疲れにくい身体を手に入れましょう。
 
                
              <参考文献>
■厚生労働省
『エクササイズガイド2006』
              編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
            
統計データ
週に3回以上、汗をかくような運動をしていない人は、疲れやすくなるリスクが2.55倍になります。
            A: 週に3回以上、汗をかくような運動をしますか?
            B: 人よりも疲れやすいほうですか?
          
| A | |
|---|---|
| はい | いいえ | 
| 17.4%
                         50人 | 82.6%
                         238人 | 
| B | |||
|---|---|---|---|
| はい | いいえ | はい | いいえ | 
| 7.99%
                       23人 | 9.38%
                       27人 | 56.6%
                       163人 | 26.04%
                       75人 | 
| Z検定値 | 3.02 | 
|---|---|
| オッズ比 | 2.55 | 
| 信頼度 | 99.7% | 
- ・オッズ比
              
 AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
- ・信頼度
              
 信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
 (統計学のZ検定を使用)
 >数値の見かたはこちら
 
             
               
               
               
               
               
                   
                   
                   
                   
                   
                   
                   
                   
       
        