きのこ先生!健康になりたいです!
リスク
1.56倍

きのこ先生!健康になりたいです!

週に1回以上、きのこ類を食べていない人は、健康状態に不安を感じやすくなるリスクが1.56倍になります。

解説

秋の味覚といえばきのこ。「美味しいけど、栄養がなさそう」なんて思っていませんか?きのこにはいろいろな種類があるのと同じように、栄養も健康効果もいろいろです。身体に嬉しいきのこの健康効果を、いくつか挙げてみましょう。

しいたけはビタミンDが豊富です。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて、骨粗しょう症の予防に役立つ栄養素です。ビタミンDは、生しいたけにも多く含まれていますが、より多くのビタミンDをとりたいときは、ビタミンDが増える天日干しのしいたけがおすすめです。
 
しめじはビタミンDが豊富なだけでなく、“リジン”というアミノ酸の一種が含まれています。アミノ酸には20以上の種類があり、これらが組み合わさって、身体の中でさまざまなたんぱく質がつくられています。このさまざまな種類のアミノ酸は、バランスよくとらないと身体が効率よく吸収してくれず、ほかの種類のアミノ酸も無駄になってしまうわけですね。特に、パンやパスタなどの小麦粉中心の食事ではリジンが不足しがちになるので、しめじを積極的に食事にとり入れたいところです。

まいたけにはナイアシンが多く含まれており、このナイアシンが欠乏すると、皮膚炎や下痢、うつ状態になりやすくなってしまいます。特に、お酒が好きな人はこのナイアシンが欠乏しがちだといわれていますので、まいたけは、お酒のつまみにはうってつけかもしれませんね。また、まいたけには、βグルカンという栄養素も含まれています。これは病気に対抗する免疫力を回復させるという働きがあるほか、大腸がん予防にも役立つ栄養素です。

えのきはカリウムが豊富です。カリウムはナトリウムを排出する働きがあり、塩分のとりすぎによって引き起こされる高血圧を防いでくれます。また、えのきに豊富に含まれているビタミンB1は、ご飯やパンなどといった、糖質の代謝を助ける働きがあり、糖質をエネルギーに変えるプロセスには欠かせない物質なんですよ。

たんぱく質というと肉や魚のイメージが強く、きのこにも多いというとちょっと意外ですが、マッシュルームにはたんぱく質が豊富に含まれているんです。低カロリーで脂質が少ないきのこでたんぱく質。ダイエット中でも栄養バランスを守りたいときにおすすめの食材です。

歯ごたえのよいエリンギにもカリウムが豊富に含まれており、その量はきのこ類の中ではトップクラスです。また、きのこ類はどれも食物繊維が多いのですが、エリンギに含まれる食物繊維は、中でも一、二を争うほど。食物繊維は便秘を改善し、腸内環境を整えてくれます。

いかがでしたか?それぞれのきのこに含まれる栄養素を知って、より健康を目指した献立作りに役立ててみてはいかがでしょう。何種類ものきのこを組み合わせてソテーすれば、それぞれの長所を活かした美味しい一品になりますよ。

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<参考文献>
■文部科学省
『日本食品標準成分表 2015年版(七訂)』

■白鳥早奈英、板木利隆監修 高橋書店
『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』

執筆 : 麓加誉子
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に1回以上、きのこ類を食べていない人は、健康状態に不安を感じやすくなるリスクが1.56倍になります。

A: 週に1回以上、きのこ類を食べていますか?
B: 人よりも健康状態に不安はありますか?

A
はい いいえ
63.0%
376人
37.0%
221人
B
はい いいえ はい いいえ
24.46%
146人
38.53%
230人
18.43%
110人
18.59%
111人
Z検定値 2.61
オッズ比 1.56
信頼度 99.0%
集計数:597人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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