解説
高血圧は、それだけではあまり不調を感じたりしにくいのですが、多くの病気の原因になる怖い症状です。特に、高血圧が進んで動脈硬化になると、狭心症や心筋梗塞、心不全など、心臓の病気が引き起こされるおそれがあります。さらに脳でも、脳梗塞や脳出血など、脳の血管の病気が起こる危険性が高まります。
肉などの動物性たんぱく質、大豆などの植物性たんぱく質にはアミノ酸が多く含まれています。ある研究では、肉に多く含まれるアミノ酸である“グルタミン酸”や“ロイシン”、“チロシン”などを多くとっている人は、動脈が柔軟であることがわかりました。血管の柔軟性は、動脈硬化を予防するためにとても大切なのです。
動物性たんぱく質に含まれているアミノ酸の中でも、“タウリン”には血圧を下げる働きがあり、高血圧予防に期待できる栄養素です。血圧が上がらないようにする効果も、高くなった血圧を下げる効果もあるということなので、これは意識してとりたいですね!
タウリンは魚介類や肉などの動物性たんぱく質に豊富です。肉の種類や部位を選ぶと効果的にタウリンをとることができます。鶏のもも肉は肉類の中でもダントツでタウリンたっぷり。チキンソテーは血管の健康に嬉しいメニューだったんですね。
タウリンには血圧を下げて血管を健康する作用に加え、ストレスを軽くする効果や抗酸化作用もあります。肉や魚をしっかり食べてタウリンをとりましょう。おいしく食べて元気に長生き!

<参考文献>
■厚生労働省 e-ヘルスネット [1]
『高血圧症』
■リンク・デ・ダイエット 世界の最新健康・栄養ニュース [2]
『高たんぱく質食品は心臓血管の健康を後押し』
■長野県工技センター研究報 [3]
『畜肉のタウリンについて』
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
週に3回以上、肉類を食べていない人は、高血圧になりやすくなるリスクが2.99倍になります。
A: 週に3回以上、肉類を食べていますか?
B: 高血圧ですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
76.9%
459人 |
23.1%
138人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
6.03%
36人 |
70.85%
423人 |
4.69%
28人 |
18.43%
110人 |
Z検定値 | 4.14 |
---|---|
オッズ比 | 2.99 |
信頼度 | 99.9% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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