お腹の調子を整えて便秘知らずの玄米パワー
リスク
1.7倍

お腹の調子を整えて便秘知らずの玄米パワー

週に3回以上、玄米を食べていない人は、月に1回以上、腹痛になりやすくなるリスクが1.7倍になります。

解説

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お米の主成分は炭水化物(糖質)ですが、それだけでなく、タンパク質や脂質、そしてビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、食物繊維など、さまざまな栄養素が含まれています。

玄米と精白米を比べると、玄米のほうがやや低カロリーで、そのほかの栄養素は玄米のほうが多いのです。ビタミンB1は玄米が3倍、ビタミンB2や葉酸などは1.5倍も多いことがわかっています。精米することで、炭水化物の割合が増え、消化や吸収に役立つビタミンやミネラルなどの栄養素は少なくなってしまっているんですね。

そして、水に溶けやすい食物繊維(水溶性食物繊維)が含まれるのは玄米のみ!また、玄米に含まれる水に溶けにくい食物繊維(不溶性食物繊維)の量は、精白米の4倍以上になるんです。

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腹痛予防に食物繊維

食物繊維は、野菜やきのこ、海藻類などに多く含まれているイメージがありますね。食物繊維の中でも水溶性食物繊維は、コレステロールや血糖の増加を予防したり血圧を下げたりする効果があります。いっぽう、不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らむことで腸を刺激し、便秘の解消や改善、腸内環境の整備、有害物質の排出などに効果があると分かっています。

不溶性食物繊維が便秘を解消してくれることで、腹痛の予防にもつながります。玄米で食物繊維をとるメリットは、水と一緒に炊いているので、水分を十分に含んでいるということ。水分を十分にとらないと、不溶性食物繊維は腸内で膨らむことができず、逆に便秘になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

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胚芽とぬかには健康がいっぱい

精白した白いお米を縦にすると、凹んでいる部分がありますね。玄米には、その凹みのところに“胚芽”という、やがて芽となって成長する部分がくっついていて、お米の周りはぬか層で覆われています。これが玄米と精白米の違いで、ここにはビタミンやミネラルがとっても豊富に含まれています。

胚芽やぬか層に含まれるビタミンB1は、炭水化物を消化するのに重要な栄養素です。精白してとってしまうのはもったいないのです。以前は、玄米というと長く水に浸す必要があったので手間がかかりましたが、今は長時間の吸水の必要がなく、炊飯器で炊くだけになっているものもあるので調理もかんたん。玄米で便秘知らずな快適なお腹になれるかも!

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<参考文献>
■杉田浩一他編 医歯薬出版株式会社
『日本食品大辞典 第3版』

■香川芳子著、監修 女子栄養大学出版部
『食品成分表2015』

執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

週に3回以上、玄米を食べていない人は、月に1回以上、腹痛になりやすくなるリスクが1.7倍になります。

A: 週に3回以上、玄米を食べていますか?
B: 月に1回以上、腹痛になりますか?

A
はい いいえ
8.5%
192人
91.5%
2075人
B
はい いいえ はい いいえ
2.38%
54人
6.09%
138人
36.61%
830人
54.92%
1245人
Z検定値 3.23
オッズ比 1.7
信頼度 99.8%
集計数:2267人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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