ボンヤリ予防のためのサバ効果
リスク
1.99倍

ボンヤリ予防のためのサバ効果

月に1回以上、サバを食べていない人は、ボーっとしやすくなるリスクが1.99倍になります。

解説

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ときどき、集中しなければいけない作業があるのにボーっとしてしまうことはありませんか?ボーっとしてしまうのは、集中力の低下や意欲の減退が原因といわれています。もしかしたら、ストレスで心が疲れている証拠かもしれません。

サバやアジなどの青魚に含まれるEPAやDHAとよばれる多価不飽和脂肪酸には、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患の予防効果だけでなく、ストレスの軽減効果があるといわれています。また、高齢者の認知機能テストの結果がよくなったという報告もあります。

こうしたことから、サバなどの青魚に含まれるEPAやDHAによって、ストレスに強い身体を作れるだけでなく、認知機能の向上を期待できます。ボーっとしやすい人は、サバを食べると集中力や意欲が維持され、ボンヤリしないように助けてくれる可能性があるのですね。

EPAやDHAが、認知機能によいことはよく知られているので、サプリメントとしても販売されています。しかし、アメリカの大規模研究では、サプリメントで取っても認知機能の向上には意味がなかったと報告されています。できれば食生活に魚を取り入れて、自然に食べることが一番!目安としては1日1g程度の量がよいとされており、サバ水煮缶であれば100g程度です。

ところで、魚を食べると「身体の中に水銀が溜まってしまうのでは?」と心配する人もいるかもしれませんね。サバは、厚生労働省が発表している妊婦が注意すべき魚介類にも含まれていないので水銀のことは気にせず、ボンヤリ予防のために安心して食べられます。

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<参考文献>
■日本油学会誌
『魚油の健康機能』

■National Institutes of Health
『NIH study shows no benefit of omega-3 or other nutritional supplements for cognitive decline』

■菱田明、佐々木敏監修 第一出版
『日本人の食事摂取基準 2015年版

執筆 : 医師 大塚真紀
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

月に1回以上、サバを食べていない人は、ボーっとしやすくなるリスクが1.99倍になります。

A: 月に1回以上、サバを食べていますか?
B: ボーっとしやすいですか?

A
はい いいえ
54.4%
168人
45.6%
141人
B
はい いいえ はい いいえ
22.33%
69人
32.04%
99人
26.54%
82人
19.09%
59人
Z検定値 2.99
オッズ比 1.99
信頼度 99.7%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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