解説
日本の伝統的な発酵食品である、味噌。わたしたちにとってなじみ深いこの食品ですが、実は健康にいいことだらけなんです。
味噌には、腸の中の善玉菌を増やし、お腹の調子を整える働きがあります。さらに女子栄養大学の五明紀春元副学長によると、味噌はコレステロール上昇予防、血糖値改善、高血圧改善効果を持つそうです。血糖値が急上昇・急降下する“血糖値スパイク(グルコーススパイク)”防止にもいいかもしれません。
こんなにたくさんの効果があるなんて、まさに医者いらずの食品!
そんな味噌を最も手軽に食べられるのが、味噌汁です。出汁と味噌を合わせるだけでこの効果を取り入れられるなんて、とっても簡単ですよね。
そして味噌汁は、寒い季節はもちろん、「暑いときに熱いものはちょっと…」と敬遠しがちな、夏にこそ飲みましょう。冷たいものばかり食べてお腹が冷えると、腸の働きが鈍くなって便秘や腹痛になりやすくなります。すると、むくみや肥満の原因にもなってしまうんです。そこで味噌汁を飲むことで、お腹が温まり、腸ももとの元気な調子に戻っていきます。
塩分の取り過ぎが気になる方は、野菜や肉などで具だくさんにしてみてください。具から出る旨みによって、味噌の量を控えることができますよ。

<参考文献>
■香川芳子著、 監修 女子栄養大学出版部
『食品成分表2015』
■石原新菜著 祥伝社
『これだけは知っておきたい最新女性の医学常識78』
■藤田紘一郎著 大和書房
『アレルギーの9割は腸で治る!』
■五明紀春 女子栄養大学
『味噌の科学と食塩』
編集 : 日本健康情報センター
統計データ
週に1回以上、味噌汁を飲んでいない人は、2年以内に、何かしらの重い病気を患いやすくなるリスクが5.0となります。
A: 週に1回以上、味噌汁を飲んでいますか?
B: ここ2年以内に、何かしらの重い病気を患いましたか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
72.9%
210人 |
27.1%
78人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
2.08%
6人 |
70.83%
204人 |
3.47%
10人 |
23.61%
68人 |
Z検定値 | 3.28 |
---|---|
オッズ比 | 5.0 |
信頼度 | 99.8% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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