解説
ウイルス性胃腸炎にかかると、下痢や発熱に悩まされとてもつらいですね。
このウイルス性胃腸炎は冬に多く、12月ごろにピークがやってきて3月ごろまで流行が続くので油断ができません。ウイルス性胃腸炎を予防するにはどうしたら良いのでしょうか?
ウイルス性胃腸炎は、手や食べ物についたウイルスが鼻や喉の粘膜につくと感染してしまいます。手洗いうがいをしっかりとし、食べ物も十分に加熱する予防法は、基本的だけどとっても大切なことです。
それだけでなく、実はエアコン風がウイルスの感染源になったことがあるのをご存知でしょうか!?エアコンを使ってるだけでウイルス性胃腸炎に感染しやすくなるなんて…と思われるかもしれません。
ウイルス性胃腸炎にかかって、吐いてしまった人の吐瀉物の中には、ウイルスが残っています。この拭き残しが、冬の乾燥した部屋の中でホコリと一緒にエアコン風で舞い上がり、鼻や口元に届いて感染してしまったんです。
ウイルス性胃腸炎対策には、風を起こすエアコンなどの暖房器具を使うことは、あまりおすすめできません。暖房器具を選ぶときには、風をおこさないオイルヒーターなどの暖房器具がおすすめです。健康のためにぜひ検討してみてくださいね!
エアコンはウイルスを舞い上がらせるだけでなく、空気を乾燥させることで、ウイルスに感染しやすい環境を作ってしまいます。空気が乾燥すると、鼻や喉の粘膜が渇いて腫れたり傷付きやすくなり、傷ついた鼻や喉の粘膜からウイルスが侵入しやすくなってしまって、さまざまなウイルスに感染しやすくなることがあります。空気が乾燥しないように加湿器を使うと、鼻や喉の粘膜も渇きにくくなりますので、乾燥対策も必須ですよ。
粘膜の健康には、ビタミンAが大切。ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜といった、ビタミンAの含まれている食材を積極的に食べるように心がけましょう。

<参考文献>
■東京都感染症情報センター
『感染性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎を中心に) infectious gastroenteritis』
■国立感染症研究所 感染症情報センター
『ノロウイルスの感染経路』
■厚生労働省
『ノロウイルスに関するQ&A』
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
エアコンをよく使う生活をおくっている人は、ウイルス性の腸炎のリスクが3.39倍になります。
A: エアコンをなるべく使わない生活をおくっていますか?
B: ウイルス性の腸炎になりやすいですか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
59.0%
170人 |
41.0%
118人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
2.43%
7人 |
56.6%
163人 |
5.21%
15人 |
35.76%
103人 |
Z検定値 | 2.7 |
---|---|
オッズ比 | 3.39 |
信頼度 | 99.3% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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