解説
ノロウイルスによる感染性胃腸炎にかかると、嘔吐や下痢のために水分を大量に出してしまいます。また、ビタミンや腸内細菌が減少してしまい、身体の調子を整えることがさらに難しくなって回復まで長くかかってしまうことがあります。
そこで、味噌汁の出番です。味噌は麹菌の働きによる発酵食品であり、この麹菌が生成する酵素には、消化吸収を良くしたり、乳酸菌の栄養素となるオリゴ糖を作りだしたり、さまざまなビタミン類を産生するといった良い働きがあります。
味噌汁は水分を多く含むので、嘔吐や下痢によって起こる脱水を防ぐことができます。また、乳酸菌を増やせるので、お腹に嬉しい食事といえますね。味噌汁の飲みすぎは塩分過剰にもつながりますが、1日1杯程度であれば問題ありません。味噌汁を飲んで回復力をアップしましょう。

<参考文献>
■耳鼻咽喉科臨床
『ノロウイルスによる感染症』
■マルコメ株式会社
『麹の酵素とそのはたらき』
執筆 : 管理栄養士キクチエミコ
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
月に1回以上、味噌汁を飲んでいない人は、ノロウイルスにかかると長引きやすくなるリスクが3.92倍になります。
A: 月に1回以上、味噌汁を飲んでいますか?
B: ノロウイルスにかかると長引きますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
90.0%
278人 |
10.0%
31人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
4.21%
13人 |
85.76%
265人 |
1.62%
5人 |
8.41%
26人 |
Z検定値 | 2.58 |
---|---|
オッズ比 | 3.92 |
信頼度 | 99.0% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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